この記事でわかること
- インパーシャルXBの基本スペックと設計
- 縦目・ハイテンション表ソフトとしての打球感と性能
- どんなプレイヤーに向いているか
- インパーシャルXSとの具体的な違いと使い分けの基準
- 実際に打ってみて感じた強みと気になる点
表ソフトラバーを選ぶときに「どこまで回転をかけられるか」「ナックルはどれくらい出るか」「コントロールはしやすいか」という点で悩む方は多いと思います。特に異質攻撃型のプレイヤーにとって、バック面に何を貼るかは戦術を大きく左右する選択です。
バタフライのインパーシャルXBは、そんな選び方の難しい表ソフトで「Extra Balance(エクストラバランス)」というコンセプトで登場したハイテンション表ソフトラバーです。縦目の粒配列によるスピード感と、30度という軟らかめのスポンジによるコントロール性能を兼ね備えたこのラバーは、発売から数年が経った今もバック面の選択肢として名前が挙がります。
この記事では、インパーシャルXBの性能を多角的に検証し、どんなプレイヤーに向いているのかを具体的にお伝えします。
インパーシャルXBの基本スペック
| 項目 | 内容 |
| メーカー | バタフライ(Butterfly) |
| カテゴリ | 表ソフトラバー(ハイテンション) |
| 品番 | 00410 |
| 希望小売価格(税込) | 5,500円 |
| スピード | 11.9(スレイバーを10として算出) |
| スピン | 6.7(タキネスチョップを10として算出) |
| スポンジ硬度 | 30度 |
| 粒配列 | 縦目(スピード系) |
| 粒形状 | 円柱+台形型 |
| スポンジ厚さ | 中(1.7mm)・アツ(1.9mm)・トクアツ(2.1mm)・MAX(2.3mm) |
| カラー | レッド・ブラック |
| 製造国 | 日本製(MADE IN JAPAN) |
| 発売 | 2016年11月 |
インパーシャルXBの特徴・レビュー
「スピードとコントロールのバランス」というコンセプトが、実際の打球でしっかり体感できるラバーです。
①縦目設計がもたらすスピード系の球質
インパーシャルXBの最大の特徴は、円柱と台形を組み合わせた独自の粒形状を縦目に配置している点です。縦目の表ソフトはボールとの接触時に横方向へのすべりが起こりやすく、相手の回転を残しながら弾き返す性質があります。
実際に打ってみると、弾道が直線的で球足が速いと感じます。裏ソフトのように弧線を描いてコート深くに沈む感覚はなく、ストレートに伸びていく弾道は表ソフト特有のものです。この直線性が相手にとって対応しにくいナックルボールを生み出します。
特にスマッシュや弾き打ちで放つナックルは、裏ソフトで返球しようとする相手が浮かせてしまうケースが出てきます。台からさほど離れずに打てる前陣型のプレイヤーであれば、このスピードとナックルの組み合わせで十分に相手を崩せます。
②30度スポンジによる意外な扱いやすさ
スポンジ硬度が30度というのは、表ソフトラバーの中でもかなり軟らかい部類に入ります。テンション系裏ソフトでは40度台が中上級者向けとされるのと比べると、その軟らかさがイメージできると思います。
この軟らかさが何をもたらすかというと、まずボールへの食い込みがスムーズになります。インパーシャルXBの場合、スポンジが軟らかいからといって弾みが落ちるわけではなく、むしろハイテンション技術によって分子レベルでテンションがかかったゴムが高い弾性を発揮します。
結果として、力みなくスイングしてもしっかり弾いてくれるため、初めて表ソフトを使う方でも扱いやすいと感じる方が多いです。ブロックでもボールが適度に食い込んでから返ってくるので、コントロールしながら変化をつける戦術が成立します。
③ブロックとカウンターが機能するバランス
「Extra Balance」という名の通り、攻撃と守備の切り替えがスムーズなのがこのラバーの強みです。前陣でのブロックプレーでは、相手のドライブを受けた際にボールの勢いを適度に殺しながらも、ナックル気味に返球できます。
特にフォア面に裏ソフトを貼って裏表の回転差を活かす戦術では、インパーシャルXBのブロック球が相手の読みを外しやすくなります。相手が「回転がかかっているかもしれない」と警戒する中でナックルが来たとき、ネットに引っかける場面が生まれます。
カウンタードライブについても、完全に裏ソフト感覚でかけようとすると難しいですが、弾く系のカウンターであれば威力のあるボールが出ます。このあたりは表ソフト全般に言えることですが、インパーシャルXBは軟らかいスポンジのおかげで比較的失敗が少ない印象です。
インパーシャルXBのデメリット・注意点
性能のバランスが良い分、際立って尖る部分は少ない印象です。
- ストップが浮きやすい:台上でのストップ処理はやや力加減が必要です。スポンジが軟らかく弾性があるため、短くとめようとしても少し浮いてしまうことがあります。特に練習量が少ない段階では、ストップをネットやや上に浮かせてしまう場面が出てきます。
- 回転量に限界がある:縦目の表ソフトという設計上、強烈な下回転に対してドライブをかけて返すには技術が必要です。インパーシャルXSと比べてもスピン値は低く(XBが6.7、XSが7.9)、回転系のプレーを前面に出したいなら迷わずXSを選ぶべきです。
- サーブの回転量も限られる:表ソフトでも回転系サービスは出せますが、裏ソフトほどの回転はかけられません。フォア面に裏ソフトを持ちバックで表ソフトを使う異質型の場合、サービスはフォアで出すことが多いので実戦上の問題は小さいですが、バックサーブに慣れた方は意識しておく必要があります。
- 使い込むとシートが劣化しやすい:表ソフト全般に言えることですが、粒の摩耗が裏ソフトより進みやすいラバーです。インパーシャルXBも例外ではなく、打球感の変化に気がついたら早めの張り替えを検討した方がよいです。
こんな選手におすすめ
- ✅ シェイクハンドでバック面に表ソフトを貼る異質攻撃型:フォア裏×バック表の組み合わせで、回転差を活かした戦術を取る選手に最もフィットする。裏ソフトとの球質の差がコントロールしやすく、試合で使える変化を生み出せる。
- ✅ 前陣でスマッシュと弾きを主体にするプレイヤー:中陣以降からドライブをかけ続けるスタイルより、前陣で素早くスマッシュやブロックで展開したい選手向け。球足の速さと直線弾道が、テンポの速い前陣戦術にハマりやすい。
- ✅ 表ソフト初心者・入門者:初めて表ソフトを試す選手にとって、30度スポンジの軟らかさとコントロール性能の高さは安心感がある。表ソフト特有の扱いにくさを感じにくいため、まず試す一枚として選ばれるケースも。
- ✅ スマッシュに加えてブロックの変化を使いたい選手:攻撃だけでなく、ブロックでのナックル変化も戦術に組み込みたい選手。インパーシャルXBのブロックは相手がわずかに「読みにくい」変化を出してくれる。
こんな選手には向いていない
- ❌ 表ソフトでもドライブ主体で戦いたい選手:回転量が高くないため、ドライブで相手の回転を上書きしながら攻撃するスタイルとは合わない。そういった戦術には横目系表ソフトや粘着系を検討する方が良い。
- ❌ 中後陣からの打ち合いが多いプレイヤー:直線弾道で飛ぶ表ソフトラバーは、台から離れると球の威力が落ちやすく、ミスも増える。インパーシャルXBは前陣での戦いを前提に設計されているため、中後陣型には不向き。
- ❌ XSのように強い回転変化を求める選手:XBとXSは同じシリーズですが、コンセプトが異なる。「回転が欲しい」「回転でかけ合いたい」という選手はXSを選ぶべき。
インパーシャルXBを使ってみての印象・評判
実際に打ってまず気になるのは、スポンジの軟らかさの割にボールの速さです。30度という硬度の数字からは想像しにくいスピードが出ます。ハイテンション技術による弾みがそのまま球速に直結しているイメージで、軽いタッチでもボールがしっかり飛んでくれます。
ナックルの出やすさについては、縦目特有のすっと抜けるようなボールが実感できます。ドライブ気味に返そうとした相手がネットにかけるシーンは、試合でもある程度の頻度で引き出せます。ただし、「滑り」と呼ばれるような強烈な横変化はそこまで出ない印象で、相手の回転に影響されにくい安定感が前面に出ています。
気になる点としては、やはり台上処理です。ストップがやや浮きやすく、相手に攻め込まれる場面があります。力加減の習得が必要で、使い始めの数日間は台上での失敗が増えるかもしれません。ここは慣れの問題が大きいですが、初めてこのラバーを使う方は意識して練習しておくとよいです。
「ミズノのブースターEVに近い感触」「コントロールとスピードのバランスが丁度いい」という声が挙がりやすいのも納得感があります。尖った部分は少ないですが、それが前陣の異質攻撃型には使いやすさにつながっています。
インパーシャルXSとの比較
| 比較項目 | インパーシャルXB | インパーシャルXS |
| スピード | 11.9 | 12.2 |
| スピン | 6.7 | 7.9 |
| スポンジ硬度 | 30度 | 30度 |
| 粒配列 | 縦目(スピード系) | 横目(回転系) |
| コンセプト | Extra Balance(攻守バランス) | Extra Spin(回転重視) |
| 弾道 | 直線的・ナックル多め | やや弧線・回転変化 |
| 向きのプレイヤー | コントロール+ナックル重視 | 回転変化を活かす選手 |
2つの大きな違いはトップシートにあります。XBが縦目でスピード系のナックルを主軸にするのに対し、XSは横目で回転系のプレーに対応しやすい設計です。スポンジは全く同じものが使われているため、打感のベースは近く、「どちらの粒配列が自分の戦術に合うか」が選択の軸になります。
「ナックルと適度な回転で相手を崩したい」ならXB、「もう少し回転をかけたい、変化球で翻弄したい」ならXSというシンプルな使い分けが有効です。どちらを使うにしても、フォア面の裏ソフトとの組み合わせで裏表の球質差を活かす戦術に向いています。
価格・購入先
インパーシャルXBの希望小売価格は税込5,500円です。Amazonや楽天市場での実勢価格は時期や厚さによって変動しますが、定価より若干安く購入できるケースもあります。
| 購入先 | 特徴 |
| Amazon | Primeで翌日届く場合も。セール時に値引きあり |
| 楽天市場 | ポイント還元でお得になることも。まとめ買いで還元率UP |
| 専門店(卓球ショップ) | 実物を見て購入可能。店員にアドバイスを聞ける |
まとめ:インパーシャルXBはこんな人に買ってほしい
インパーシャルXBは、前陣で戦う異質攻撃型のプレイヤーにとって、扱いやすさとナックルの出しやすさを両立した実践的な一枚です。回転一辺倒でもスピード一辺倒でもなく、バランスを取りながら相手を揺さぶるプレーに向いています。
スポンジの軟らかさからくるコントロール性能は、表ソフト初挑戦の方にも安心感を与えてくれます。一方で、ストップ処理のしにくさや回転量の限界は使い込む中で補完していく必要があります。
「フォア裏・バック表」の異質型でバック面を探している、あるいは表ソフトを初めて試したい方に、まず候補として挙げてほしいラバーです。試す価値は十分あります。

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