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バタフライ イリウスBレビュー!変化と攻撃を高次元で両立する新世代ツブ高ラバーの実力とは

目次

この記事でわかること

  • イリウスBの基本スペックと搭載テクノロジーの仕組み
  • カットブロックからナックル攻撃まで、なぜ幅広いプレーに対応できるのか
  • 実際の打球感と評判、使い込んでわかったこと
  • イリウスSとの違いとどちらを選ぶべきか
  • どんなプレイヤーに向いていて、誰には向いていないか

粒高ラバーを探しているとき、「変化で翻弄したいけど、攻撃もしたい」という両立の難しさに頭を悩ませた経験はないでしょうか。カットで守備を固めたいのに攻撃性能が物足りない。かと思えば弾みを重視したら今度は変化が出なくなった、という妥協の繰り返し。

バタフライの「イリウスB」は、そこに真正面から挑んだ粒高ラバーです。2021年に登場したイリウスシリーズのうち、より攻撃的な性格を持つのがこのBモデル。「変化と攻撃のしやすさを高い次元で両立させる」というコンセプトのもと開発された、前陣攻守型の選手にとって気になる一枚です。

この記事では、スペックの数値から実際の打球感まで、イリウスBについて丁寧に解説します。同シリーズのイリウスSとの比較も行い、どちらを選ぶべきかの判断材料もお伝えします。

イリウスBの基本スペック

項目 内容
メーカー バタフライ(Butterfly / タマス株式会社)
品番 00430
カテゴリ ラバー(ツブ高)
希望小売価格(税込) 2,970円
テクノロジー アブソーバー スポンジ ドロップ
スポンジ硬度 48
スポンジ厚 ウス / ゴクウス
スピード指数 6.75
スピン指数 4
安定性(総合) 6
変化(総合) 7
カラー レッド(006)、ブラック(278)
製造国 日本

スポンジ硬度48というのは、粒高ラバーの中では硬めの部類です。裏ソフトの感覚で言えばかなりしっかりした硬さですが、粒高の場合は硬さがそのまま「変形しにくさ」と「弾み」に直結します。スピード指数6.75、スピン指数4という数字は、粒高らしい低めのスピン特性と、そこそこの弾発性を示しています。変化の総合スコア7がスピードスコアを上回っている点から、「まず変化ありき」という設計思想が数字からも読み取れます。

イリウスBの特徴・レビュー

イリウスBを一言で表すなら、「粒高らしい変化を持ちながら、前陣での攻撃に積極的に使える珍しい設計」です。通常の粒高ラバーは守備的な運用が前提になりがちですが、イリウスBはそこから一歩踏み込んで、攻守の切り替えをスムーズに行えることを目指して作られています。

特徴①:アブソーバー スポンジ ドロップが生み出すユニークな打球感

イリウスBの核心は「アブソーバー スポンジ ドロップ」というバタフライ独自のテクノロジーです。このスポンジは「変形しづらい素材を使いながら、より硬く設計する」という方針で開発されました。

一般的な粒高ラバーは、スポンジが柔らかいほどブロック時の吸収力が高まり、コントロールしやすくなります。しかしその分、弾みが落ちて攻撃的なプレーが難しくなる。イリウスBはあえてその逆を選び、硬いスポンジによって弾みと変化を引き出す設計になっています。

実際に使うと、相手の球を当てたときの感触がしっかりしています。スポンジが球を受け止めてから突き返す感覚があり、柔らかい粒高ラバーのような「ふわっと吸い込む」打感とは別物です。硬さがあるぶん、球のコントロールに慣れるまでに少し時間はかかりますが、慣れてくると打球の質が安定してきます。この「慣れが必要だが慣れたら強い」という特性が、中上級者に向くゆえんです。

なお、スポンジの違いこそがイリウスSとBを分けている最大のポイントです。シートは両モデルで同一設計(国際ルール限界まで粒を細長く設計)ですが、スポンジの性格が全く異なります。Sモデルは「アブソーバー スポンジ ヘビー」という吸収力に優れた柔らかめのスポンジを採用しており、カットの安定性やコントロール性を重視しています。

特徴②:ブロックのしやすさと高い変化量

イリウスBでとくに評価が高いのが、ブロック時のコントロール性と変化量の両立です。粒高ラバーの難しさのひとつは「思った方向に飛ばせるかどうか」ですが、イリウスBはとっさのブロックでもある程度コントロールが利きます。

シートは国際ルール限界まで粒を細長く設計したものを使用しています。この粒の形状により、ブロック時に粒がしっかり倒れることで相手の回転を変化させやすく、ナックル性の球やカット性のブロックが自然に出やすい。同ブランドの代表的な粒高「カールP-H(P5V)」と比べても引けを取らない、あるいはそれ以上に止まりやすいという声も実際に聞かれます。

カット性ブロックのような台上で短く抑える打球が得意なのも特徴です。相手がドライブを打ってきたとき、イリウスBで当てるだけで球が短く落ちる。これがうまくいくと、相手はなかなか攻め込めなくなります。変化の総合スコアが7と高い数字を示している通り、変化でプレッシャーをかけることに長けたラバーです。

特徴③:鋭いナックル性プッシュで主導権を握る

粒高ラバーの醍醐味のひとつが、上回転でくる球を無回転(ナックル)や逆回転に変えて返せることです。イリウスBは特にそのナックル性のプッシュが鋭く出やすく、相手がドライブをかけてきた球をそのまま押し込むと、相手コートに伸びる読みにくい球になります。

相手の立場から見ると、この球は「上回転のドライブを打ったはずなのにナックルか逆回転で返ってきた」という状況になります。卓球ではこういった予想外の回転変化が得点に直結することが多く、イリウスBはその場面を作りやすいラバーと言えます。

さらに意外な性能として、チキータが出せるという点があります。通常の粒高ラバーでは横方向に引っ張るチキータの動作が難しいことが多いですが、イリウスBはシートの引っかかりがある程度あるため、台上で変化をつけた横回転系のプレーにも対応できます。これはイリウスBを「万能粒高」と評価する声につながっています。守備だけでなく、積極的に主導権を取りにいく前陣プレーに使えることが、他の粒高との最大の差別化ポイントです。

もうひとつ付け加えると、スピード指数6.75という数字は粒高ラバーの中では高めです。プッシュしたときの球速がそれなりに出るため、相手を振り回す場面でも機能します。ナックルという変化に加えて速さでも読みにくくできるのは、前陣でのプレーに大きなアドバンテージになります。

イリウスBのデメリット・注意点

正直に言うと、イリウスBには向き・不向きがはっきりあります。買う前に以下の点を確認してください。

  • デメリット①:相手の球の威力が低いと変化が出にくい。イリウスBは相手の回転や力を利用して変化を生み出す設計なので、ゆっくりした球や弱い球に対しては粒高らしい変化が出にくくなる。軟打やプッシュばかりの相手には思ったほど効果が出ないことがある。球の速い強敵ほどイリウスBの変化が生きやすい
  • デメリット②:台から離れると一気に難易度が上がる。スポンジの弾みがある分、台から距離が開くと球の飛距離のコントロールが難しくなる。基本的に前陣〜中陣前半での使用を前提としたラバーで、後陣カット型のようなプレースタイルには向いていない
  • デメリット③:粒高初心者には少しハードルが高い。スポンジ硬度48は粒高の中では硬めで、ラバーの反応をコントロールしきれるまでに時間がかかる。粒高ラバーをこれから初めて使う場合は、より柔らかく扱いやすいラバーから始めたほうが無難。ある程度粒高の感覚に慣れてからイリウスBに移行するルートが現実的
  • デメリット④:スポンジ厚の選択肢が限られている。他のラバーでよくある「中」「厚」「特厚」のような豊富な選択肢ではなく、ウスとゴクウスの2展開。弾みを最大限引き出したいがOX(スポンジなし)は避けたい、というプレイヤーには選択の幅が狭く感じる場合がある

こんな選手におすすめ

  • 前陣でブロックとプッシュを多用するタイプ:イリウスBの特性が最も活かせる戦型で、ブロックの止まりとプッシュの鋭さが攻守の軸になる
  • 粒高ラバーを使いながらも積極的に攻撃したい選手:ナックルプッシュや強打を使い分けたい人に。守備型のスタイルに縛られたくない粒高ユーザーに向く
  • 中上級の粒高プレイヤーで、より変化と攻撃力のバランスを求めている:既存の粒高に「もっと変化が欲しい」「もっと攻撃したい」という物足りなさを感じ始めた人に
  • 相手に「読みにくい」プレーを求める前陣攻守型:トリッキーなプレースタイルを確立したい、異質ラバーで相手の意表を突くプレーが得意な選手に

こんな選手には向いていない

  • カット主戦型で後陣からの守備を中心にしたい選手:台から離れると飛距離管理が難しく、カットの切れよりブロックの止まりを優先した設計なので、カット専業型とは相性が悪い
  • 粒高ラバーをこれから初めて使うという初心者:硬度があるぶん慣れるまで時間がかかり、入門ラバーとしては向いていない
  • 穏やかな球に対して確実に変化を出したい選手:相手の球質に依存しやすい特性があるため、球が遅く弱い相手とのラリーでは変化量が減る
  • 台から離れた中後陣でのラリーが多いスタイルの選手:弾みが出るぶん台から離れると球の飛距離コントロールが難しくなる

イリウスBを使ってみての印象・評判

実際に使い込んでいくと、イリウスBのクセと良さが見えてきます。

まず感じるのが、ブロックの止まりの良さです。相手が鋭いドライブを打ってきたとき、当てるだけでナックル性の球が短く落ちる場面が多い。これが思いのほかうまくいき、「粒高を使っているのに守備がこんなに楽でいいのか」という感覚があります。とくにフォア側への速い球に対して台上で短く止める技術は、イリウスBの得意とするところです。

もうひとつ実感するのが、攻撃のしやすさです。ナックル性プッシュを使ったとき、相手がドライブを打とうとして空振りするシーンや、突然ネットにかけるシーンが増えます。相手にとって球の回転が読みにくいぶん、意外な形で点が取れる。これがイリウスBを使う面白さのひとつです。変化量の総合スコア7が示すように、相手が困る球を出すことに特化したラバーだと実感します。

一方で、使い始めの頃は飛距離のコントロールに戸惑う場面があります。硬いスポンジが思ったより反応するため、ブロックが浮いてしまうことがある。これは時間をかけて慣れていくしかない部分で、使い込むほどコントロールが安定してきます。「最初の1〜2週間で諦めない」ことが、このラバーを使いこなすためのポイントです。

また、相手が丁寧な前陣プレーをしてくる場合や、あまり強い球を打たない相手に対しては変化が出づらく、普通の粒高ラバーとして機能する場面があります。イリウスBの真価は、スピードのある球を相手に受けたときにこそ発揮されます。強い相手と試合するほど、イリウスBが輝くというのは少し逆説的ですが、使っていると実感することです。

粒高の扱いに慣れているプレイヤーからは、「カールP-H(P5V)と同等かそれ以上にブロックが止まる」という声があります。これはイリウスBのシートとスポンジの組み合わせが優れていることを示しており、粒高ラバーの中でも完成度の高い一枚だという評価が定着しています。

イリウスSとの比較

イリウスシリーズの2モデルは、シートは同じですがスポンジが全く異なります。どちらを選ぶかは、プレースタイルで決まります。

比較項目 イリウスB イリウスS
スポンジ技術 アブソーバー スポンジ ドロップ(硬め) アブソーバー スポンジ ヘビー(軟らかめ)
スポンジ硬度 48(硬め) 35〜40程度(軟らかめ)
ブロックのしやすさ
変化量
攻撃のしやすさ
カットのしやすさ
操作性・コントロール ○(慣れが必要)
ツッツキの切れ
弾み
希望小売価格(税込) 2,970円 2,970円(同価格)
こんな人向け 前陣攻守型・変化と攻撃重視 カット主戦型・安定性重視

シートは両モデルで共通です。大きな違いはスポンジにあります。Bモデルの「アブソーバー スポンジ ドロップ」はより硬い設計で変形しにくく、弾みと変化量を引き出します。Sモデルの「アブソーバー スポンジ ヘビー」は衝撃吸収に優れ、カットや安定したコントロールプレーが得意です。

どちらを選ぶかは、自分のプレースタイルによります。前陣でブロック・プッシュ・攻撃を組み合わせたトリッキーなプレーをしたいなら「イリウスB」。後陣からのカットを主軸に、粒高でしっかり守って変化で崩したいなら「イリウスS」。どちらも粒高の枠を超えた完成度の高いラバーなので、自分の戦型を冷静に見極めて選んでください。

価格は両モデルとも同じ2,970円(税込)です。お試しのしやすさという点でも、甲乙つけがたい条件が揃っています。

価格・購入先

イリウスBの希望小売価格は2,970円(税込)です。粒高ラバーの中では標準的な価格帯で、バタフライのラバーとして見ても比較的手に取りやすいレンジです。

AmazonやRakutenの実売価格は定価より数百円安くなるケースが多く、セール時はさらに割引になることがあります。スポンジ厚はウスとゴクウスの2展開。どちらにするかは「弾みを重視するか、コントロールを重視するか」で決まります。

購入先 特徴
Amazon 最安値になりやすい、Prime対応で配送が早い
楽天市場 ポイント還元でお得になることも。購入タイミングによってはAmazonより安い場合も

まとめ:イリウスBはこんな人に買ってほしい

バタフライ イリウスBは、「粒高ラバーを使いながら積極的に攻撃に絡みたい」という前陣攻守型の選手に向けて設計されたラバーです。アブソーバー スポンジ ドロップによる硬めのスポンジが、変化量とブロックのしやすさを高次元で両立させています。

ナックル性プッシュの鋭さ、カット性ブロックの止まりの良さ、チキータまで使えるシートの引っかかり。これだけのことを2,970円という価格で実現しているのは、バタフライらしい技術力の賜物だと言えます。

ただし、後陣守備型や粒高初心者にはハードルが高く、相手の球質に依存する変化特性もあることは正直に書いておきます。自分が前陣でのアグレッシブなプレーに興味があり、今の粒高に何か物足りなさを感じているなら、イリウスBは試す価値が十分あります。

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