この記事でわかること
- イリウスB 0.5の基本スペックと特徴
- 「アブソーバー スポンジ ドロップ」がプレーに与える影響
- どんなプレイヤーに向いているか・向いていないか
- イリウスSやフェイントロング3との違い
- 実際の使用感・口コミをもとにした正直な評価
粒高ラバーを使いたいけれど、変化だけに頼るのではなく自分から攻撃もしたい——そんな欲張りな要望に応えるラバーが、バタフライの「イリウスB」シリーズです。なかでも最も薄い0.5mm(超ゴクウス)は、ブロックとカットの安定感を最大限に引き出す選択肢として注目されています。この記事では、イリウスB 0.5の実力を余すところなく掘り下げていきます。
イリウスB 0.5の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | バタフライ(Butterfly) |
| カテゴリ | ツブ高ラバー(粒高) |
| 品番 | 00440 |
| スポンジ硬度 | 48 |
| スポンジ厚 | 0.5mm(超ゴクウス) |
| スピード(公式値) | 6.75 |
| スピン(公式値) | 4 |
| 希望小売価格(税込) | 3,520円 |
| カラー展開 | レッド/ブラック |
| 採用技術 | アブソーバー スポンジ ドロップ(Absorber Sponge Drop) |
イリウスBシリーズには「ウス・ゴクウス」と「超ゴクウス(0.5mm)」の2タイプがあります。ウス・ゴクウスの希望小売価格は2,970円(税込)、超ゴクウス(0.5mm)は3,520円(税込)となっています。
イリウスB 0.5の特徴・レビュー
一言で表すなら「攻守どちらもいける、本格派の粒高ラバー」です。従来の粒高ラバーが変化重視で守備一辺倒になりがちだったのに対し、イリウスBはナックルプッシュや台上での積極的なプレーを想定して設計されています。
特徴①:ルール限界のツブ形状比率がもたらす変化と安定
イリウスBのシートは、国際卓球連盟(ITTF)のルールが許す限界まで粒の高さと直径の比率(アスペクト比)を大きくした設計です。ルール限界まで粒を高く・細くすることで、打球時に粒が倒れやすくなり、相手の回転に対する変化球が生まれます。
ただし、「倒れやすい粒=コントロールしにくい」というわけでもありません。バタフライの技術力でシート自体の硬度は高めに設定されており、粒が一定の方向にそろって倒れるため、打球方向のぶれが意外と出にくい。フェイントロング3と比較すると、ツブの折れにくさ・耐久性が倍以上に向上しているという公式データもあります。使い込んでも性能が落ちにくい点は地味に大きなメリットです。
特徴②:「アブソーバー スポンジ ドロップ」が生む独特の打球感
イリウスBが他の粒高ラバーと一線を画す最大の要因が、バタフライが独自に開発した「アブソーバー スポンジ ドロップ」の採用です。この技術はイリウスシリーズで初めて投入されたもので、従来のスポンジとは異なる弾力特性を持ちます。
スポンジ硬度は48と粒高ラバーの中では高め。打球した瞬間の食い込みは少ないため、相手の回転の影響を受けにくく、ナックル(無回転または逆回転)の球が出しやすい。一方で、しっかりとラケットを振ってプッシュすると鋭い直線的な球が飛び出します。「ブロックするだけでなく、そこから攻める」という動作が連動してできるのは、このスポンジ特性のおかげです。
実際に打ってみると、ブロック時は沈み込みが少なく台に低く止まるような球が出やすく、プッシュに切り替えた瞬間は意外なほどスピードが出る——この「二面性」が粒高使いを虜にする打球感です。
特徴③:0.5mm(超ゴクウス)ならではのコントロール性
0.5mmというスポンジ厚は、粒高ラバーの中でも薄め。スポンジが薄くなるほど相手の球の回転をスポンジが吸収せず、そのまま変化に変換するため、ブロック時の変化量が増す傾向があります。
逆にいえば、ウス(1.3mm前後)やゴクウスと比べると少しコントロールが難しい局面もあります。とくに台から離れた打点でのカットは、球足が速い分だけタイミング調整が必要です。しかし前陣でのブロックやプッシュで使う場合、0.5mmの薄さは「余計な弾みが出ない」という利点にもなります。相手のドライブを台に低くはわせるブロックは、この薄さが生きる局面の典型です。
イリウスB 0.5のデメリット・注意点
正直に書きます。イリウスB 0.5が万人向けではない理由が2つあります。
コントロール習得にやや時間がかかる:スポンジ硬度48は粒高ラバーの中では高め。柔らかい粒高に慣れているプレイヤーが移行すると、最初は球が安定しないと感じやすいです。前陣でのブロックは慣れると扱いやすくなりますが、中後陣でのカット主体のプレーに使う場合は、球速の速さとあわせて適応期間が必要です。
変化量は抜群ではない:「粒高=相手が取れない変化球が出る」と期待して選ぶとイメージと違う可能性があります。イリウスBは変化よりも「攻守の安定性」と「前陣での使いやすさ」が設計思想の中心です。相手を変化でミスさせることより、自分から仕掛ける場面を作りたい人向けです。
こんな選手におすすめ
- ✅ 前陣でブロック+プッシュを主体に戦う粒高使いの選手
- ✅ カットに加えて、自分からナックルプッシュで攻める戦術を取り入れたい選手
- ✅ 粒高ラバーで中上級レベルを目指しており、扱いやすさと変化の両立を求める選手
- ✅ チキータや積極的な台上プレーも試したい、前陣型の粒高プレイヤー
こんな選手には向いていない
- ❌ 後陣からのカット中心で戦い、相手のミスを引き出す変化重視の選手:変化量と球の抜けを最優先するなら、フェイントロング3や軟質系の粒高が選択肢に入ります。
- ❌ 粒高ラバー初心者で、まずコントロールを安定させたい選手:スポンジ硬度48は初心者にはやや扱いにくく、コントロールを習得するまで時間がかかります。
イリウスB 0.5を使ってみての印象・評判
実際に手にとって打ってみると、ブロックの安定感が思いのほか高いという印象を持ちます。強いドライブを受けても台に低く収めやすく、「勝手に変化がつく」というよりは「自分でコントロールしながら変化をつける」感覚に近い。これがイリウスBを使った人がよく口にする感想です。
ポジティブな評価として特に多いのが「ツッツキとカットの両方がキレる」「攻撃との切り替えがしやすい」という点。チキータを試みた選手からも「粒高でもある程度使える」という声が出ています。前陣型のプレイヤーにとって、守りながら攻める戦術の幅が広がるラバーです。
一方で気になる点として挙がるのが「変化で相手を崩すには物足りない」という声。特に相手がイリウスBの球質に慣れてくると、変化だけで点を取ることが難しくなります。使いこなすためには「変化に頼らずコース取りや配球で勝負する」という戦術の組み立てが求められます。スポンジが硬いぶん球の勢いが残りやすく、中級以上のプレイヤーであれば攻守の切り替えがしやすいですが、初心者にはその速さが仇になることもあります。
イリウスSとの比較
同じイリウスシリーズの兄弟ラバー「イリウスS」との違いは、スポンジの種類とプレー向きに集約されます。
| 比較項目 | イリウスB 0.5 | イリウスS |
|---|---|---|
| スポンジの種類 | アブソーバー スポンジ ドロップ | アブソーバー スポンジ ヘビー |
| スポンジ硬度 | 48(硬め) | 45(やや柔らかめ) |
| スポンジ厚(最薄) | 0.5mm(超ゴクウス) | 0.5mm(超ゴクウス) |
| コントロールしやすさ | △(やや難) | ○(扱いやすい) |
| 変化量 | △(やや少なめ) | ○(高い) |
| ナックルプッシュ・攻撃 | ◎(非常に得意) | ○(得意) |
| ブロックの安定性 | ◎(非常に高い) | ○(高い) |
| こんな人向け | 前陣攻守両立型・中上級者 | カット主体・コントロール重視 |
シートの仕様は両者ほぼ同一ですが、スポンジの特性が異なります。イリウスBの「ドロップ(drop)」は球の勢いを「落とす(ドロップする)」イメージ通り、ブロックでの球の落ち感が強く出ます。イリウスSの「ヘビー(heavy)」はより重たい回転を乗せやすく、カットのキレ感に優れます。
迷ったら、まずプレースタイルで選びましょう。「守りながら積極的に前で仕掛けたい」ならイリウスB、「カットで粘りながら回転変化で攻めたい」ならイリウスSが合っています。
フェイントロング3との比較
バタフライの定番粒高「フェイントロング3」と比べると、イリウスBはシートの耐久性が倍以上に向上しています。フェイントロング3はキレたカットと変化球が得意で、回転で点を取るスタイルの選手に長く愛されてきた名作ラバー。一方でイリウスBはその後継者としてではなく、「前陣での攻守両立」という別の方向性で設計されたラバーです。
フェイントロング3が「守りから変化で崩す」スタイルなら、イリウスBは「守りながら攻める」スタイル。どちらも優れたラバーですが、求める戦術像によって選択肢が変わります。
価格・購入先
イリウスB 0.5(超ゴクウス)の希望小売価格は3,520円(税込)。ウス・ゴクウスタイプは2,970円(税込)です。市場での販売価格はスポーツ用品店やオンラインショップによって異なりますが、2,300円〜3,200円程度の範囲で流通していることが多いです。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 最安値になりやすく、Prime対応で翌日配送が可能 |
| 楽天市場 | ポイント還元でお得になることも。セール時は特にお買い得 |
| 専門卓球ショップ | 現物確認や試打ができる場合あり。店員のアドバイスも得られる |
まとめ:イリウスB 0.5はこんな人に買ってほしい
イリウスB 0.5は、前陣で積極的に攻守を切り替えたい粒高プレイヤーに向けたラバーです。「変化で相手を困らせる」よりも「自分からペースを作る」という意識が高い選手に合っています。スポンジ硬度48とアブソーバー スポンジ ドロップの組み合わせで、ブロックの安定性とナックルプッシュの鋭さを両立。チキータなど積極的な台上プレーにも対応できる懐の広さがあります。
一方で、初心者や変化量を最優先したい選手には向きません。まず粒高の基本に慣れたい場合はコントロール性の高いラバーから始め、中上級になってからイリウスBに乗り換えるルートもあります。
「守りながら攻める」スタイルを確立したい粒高使いには、試す価値があります。

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