この記事でわかること
- 樊振東 SUPER ZLCの基本スペック
- 「スーパーZLカーボン」をアウターに配置した設計思想
- 樊振東シリーズ(ALC/SUPER ALC/ZLC/SUPER ZLC)内での位置づけ
- どんなプレイヤーに合うか(合わないか)
- 価格に見合う性能を引き出すための前提条件
中国の世界王者・樊振東選手の名を冠した「樊振東シリーズ」の中で、最も弾みが強いフラッグシップモデルが本機 SUPER ZLC です。バタフライが誇る上位カーボン素材「スーパーZLカーボン」をアウターに配置し、攻撃用ラケットとして妥協のない一本に仕上がっています。世界トップレベルで戦う選手の打球感を、自分のプレーに取り込みたい方にとっての到達点と言える存在です。
樊振東 SUPER ZLCの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | バタフライ(Butterfly) |
| カテゴリ | シェークハンド/攻撃用 |
| 希望小売価格(税込) | ¥41,800 |
| 板構成 | 木材5枚+スーパーZLカーボン2枚(アウタータイプ) |
| 板厚 | 5.6mm |
| ブレードサイズ | 157×150mm(レギュラー) |
| 平均重量 | 88g |
| グリップサイズ | FL:100×25×34mm/ST:100×23×28mm |
| 反発特性 | 12.3 |
| 振動特性 | 11.1 |
| 原産国 | 日本 |
| 発売日 | 2022年9月1日 |
最大の特徴は 「スーパーZLカーボン」をアウターに配置 したアウターSZLC構成です。バタフライのカーボン素材ヒエラルキーの中でも最上位クラスで、反発特性12.3はシリーズ最高数値。攻撃ラケットとして弾みを最大化した設計になっています。
樊振東 SUPER ZLCの特徴・レビュー
樊振東 SUPER ZLCを一言で表すなら、「樊振東シリーズで最も弾む、攻撃力特化のフラッグシップ」 です。世界レベルの攻撃を支えるラケットとして、スピードと安定感を最高水準で両立させています。
特徴①:「スーパーZLカーボン」をアウター配置した最大級の弾み
スーパーZLカーボンは、バタフライが開発した「カーボン繊維とZL繊維を高密度に編み込んだ」上位素材です。一般的なZLカーボン(ZLC)よりも密度が高く、より強い反発と広いスイートスポットを実現します。
本機ではこの素材を、上板の真下に配置するアウター構成で組み込んでいます。アウター配置のメリットは、 インパクトの瞬間にカーボンがダイレクトに反応し、強烈な弾きと高速の弾道を生み出す こと。樊振東シリーズの中でもっともスピード方向に振った設計です。
特徴②:反発特性12.3、シリーズ最大の弾道スピード
公式の反発特性は12.3。これは樊振東シリーズの中で最高数値で、ALC(11.5)、SUPER ALC(11.7)、ZLC(11.9)と続く中での最上位に位置します。
数字どおり、フォアドライブを打ち込んだときの初速の出方は、シリーズ随一です。中陣から下がってフルスイングしても、相手コートでは球が伸びて深く着弾し、相手のリターンを詰まらせる威力があります。 「攻撃の一発で決め切る」 という樊振東選手の戦い方を、用具側からしっかり後押しする設計です。
特徴③:広いスイートスポットと、高負荷時の球持ち
スーパーZLカーボンは弾みだけでなく、 「高反発エリアの広さ」 と 「強打時の球持ち」 も大きな魅力です。アウターSZLCは球離れが速いと思われがちですが、実は強くインパクトしたときに上板の木材が球を深く掴む感覚があり、回転をかけたドライブの伸びが秀逸です。
板厚は5.6mmと薄めの設計で、強くスイングすると板自体がしなってくれる感覚があります。これにより、 「振り抜けばしっかり乗る、軽く当てれば素直に弾く」 という、攻守の使い分けができるラケットになっています。
樊振東 SUPER ZLCのデメリット・注意点
世界クラスのラケットですが、購入前に必ず押さえておきたい注意点もあります。
- デメリット①:価格は¥41,800、初心者には手が届きにくい:バタフライのフラッグシップモデルだけに、価格は上位帯です。卓球を始めたばかりの方や、最初のカーボンラケットとして検討する場合は、もう少し手頃な選択肢から入ることを強くおすすめします。
- デメリット②:技術が伴わないと「速すぎる」ラケットになる:反発特性12.3はとにかく弾みが強く、スイングが固まっていないと球が走りすぎてコントロールが難しくなります。ある程度のスイングスピード・回転技術が前提のラケットです。
- デメリット③:軽いタッチでは性能が引き出しにくい:スーパーZLカーボンの真価は、強くインパクトしたときに発揮されます。弱いタッチや軽いブロックでは、本機の良さが感じ取りにくく、「価格に見合わない」と感じる場面があるかもしれません。
こんな選手におすすめ
- ✅ 中陣・後陣からのフォアドライブを軸に攻撃を組み立てる中上級〜上級プレイヤー
- ✅ 樊振東選手の用具に憧れ、その打球感を体感したい人
- ✅ 最高峰のZLC系ラケットで、スピードと回転を両立させたい選手
- ✅ 強くインパクトする技術が確立されており、攻撃の威力を最大化したい人
こんな選手には向いていない
- ❌ 卓球を始めて間もない初心者:弾みが強く、最初の1本としてはオーバースペック
- ❌ 前陣ブロック中心のプレースタイル:強打時に活きる設計のため、性能を持て余しやすい
- ❌ 用具に¥40,000以上を投じる前提に納得できない方
樊振東 SUPER ZLCを使ってみての印象・評判
実際に打ってみると、まず圧倒されるのは 「フォアドライブを打ち込んだ瞬間の一段加速」 です。インパクトの瞬間、上板が球をしっかり掴み、その下のスーパーZLカーボンが強烈に押し返してくる感覚があります。中陣からのドライブが、相手コートで弧を描きながら一段伸びていき、ストレートに突き刺さる弾道は、本機ならではのものです。
サービスからの3球目攻撃では、回転のかかったドライブが、しっかりと相手のミドル奥を狙えるレベルで打ち抜けます。バックハンドでも、ZLC系特有の素直な弾きがあり、チキータからのカウンターまで含めて、両ハンドで攻撃を組み立てやすいラケットだと感じます。
レビューでも繰り返し挙がるのが、 「強くスイングしたときの安定感」 と 「スイートスポットの広さ」 です。多少打点がオフセンターになっても、弾道が大崩れしないので、強気に振り抜き続けられます。これが世界レベルの選手に支持される理由のひとつだと感じます。
気になる点としては、 軽いタッチでは性能が出にくい ことが挙げられます。ブロック中心のプレースタイルだと、本機の真価が引き出しにくく、価格に見合う満足感が得られない可能性があります。「強く振り切る」ことが前提のラケットだと割り切って使うのが、本機との正しい付き合い方です。
樊振東シリーズ内での比較
樊振東シリーズには、ALC/SUPER ALC/ZLC/SUPER ZLCの4モデルがあります。ライン内での位置づけを整理しておきます。
| 比較項目 | 樊振東 ALC | 樊振東 SUPER ALC | 樊振東 ZLC | 樊振東 SUPER ZLC |
|---|---|---|---|---|
| カーボン素材 | アリレートカーボン | スーパーアリレートカーボン | ZLカーボン | スーパーZLカーボン |
| 反発特性 | 11.5 | 11.7 | 11.9 | 12.3 |
| 価格帯(税込) | ¥30,800 | ¥36,300 | ¥36,300 | ¥41,800 |
| こんな人向け | 球持ち重視・初の樊振東モデル | 弾みと球持ちのバランス型 | ZLC系の素直な弾きを楽しみたい人 | 攻撃力を最大化したい上級者 |
ALCは球持ちと安定感重視、SUPER ALCは中庸寄りのバランス型、ZLCは素直な弾き、そしてSUPER ZLCは シリーズ最高の弾みと攻撃力 という棲み分けです。本機を選ぶ理由は明確で、「樊振東シリーズの中で最大の威力を求める」一択になります。
価格・購入先
希望小売価格は税込¥41,800。バタフライのフラッグシップモデルとしては妥当な価格設定ですが、絶対値としては上位帯です。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 取扱店舗が多く、最安値になりやすい・Prime対応 |
| 楽天市場 | ポイント還元・SPUを活用するとお得になりやすい |
グリップはFL(フレア)/ST(ストレート)の2種類が国内展開されています。中国式ペンホルダーモデル(CS)も海外では展開されていますが、国内取扱は店舗により異なります。購入前に在庫を確認してください。
まとめ:樊振東 SUPER ZLCはこんな人に買ってほしい
樊振東 SUPER ZLCは、世界王者・樊振東選手の名を冠したシリーズの中で、最も弾みが強い攻撃用シェークラケットです。スーパーZLカーボンをアウターに配置することで、シリーズ最高の反発特性12.3を実現し、フルスイング時の威力とスイートスポットの広さを両立しています。
中陣・後陣からのフォアドライブを軸に攻撃を組み立てる中上級〜上級プレイヤー、世界レベルの打球感を自分のプレーに取り込みたい方にとって、 「攻撃力を最大化した到達点」 と言える一本です。逆に、卓球を始めたばかりの方や前陣ブロック中心のスタイルの方は、本機の性能を持て余しやすいので、別の選択肢から入るのが無難です。本気で攻撃の威力を高めたい方は、ぜひ試打候補に入れてみてください。
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