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VICTAS ライトネスをレビュー|60gの超軽量ラケットが子供・女性プレイヤーに選ばれる理由

目次

この記事でわかること

  • VICTAS ライトネスの基本スペックと特徴
  • 平均60gという数字が実際のプレーにどう影響するか
  • どんな選手に向き、どんな選手には向かないのか
  • 軽量ラケットを検討するときに見落としがちな注意点
  • 同価格帯・同コンセプトのラケットとの違い

「子供がラケットを振り切れない」「女性で握力が弱く、長時間打つと腕が疲れる」。卓球を始めたばかりの方やそのご家族から、こうした相談はよく寄せられます。市販されているラケットの多くは80〜90gの重量帯で、力のないプレイヤーにとっては想像以上に負担が大きいものです。

そこで候補になるのが、VICTAS(旧TSP)の「ライトネス」。平均重量60gという、市場でも屈指の軽さで仕上げられた攻撃用シェークハンドラケットです。この記事では、ライトネスの素性を整理しつつ、本当に「軽いだけのラケット」なのか、それとも特定のプレイヤーには明確な利点があるのか、専門的な視点で見ていきます。

VICTAS ライトネスの基本スペック

スペックは公式HP(https://www.victas.com/)で確認した値です。

項目 内容
メーカー VICTAS(旧TSP)
カテゴリ シェークハンドラケット(攻撃用)
希望小売価格(税込) 7,920円
板構成 木材5枚合板
板厚 6.5mm
ブレードサイズ 155mm × 146mm
グリップサイズ 100mm × 26mm
重量 60g(±)
グリップ形状 FL(フレア)
製造国 中国

ポイントは「板厚6.5mmという標準的な厚みを保ったまま、平均重量60gを実現している」点です。一般的に板厚を薄くすれば軽くなりますが、ライトネスは板厚を犠牲にせず、芯材に超軽量な木材(バルサ系の軟質木材)を使うことで軽さを成立させています。これは設計思想として面白い割り切りです。

VICTAS ライトネスの特徴・レビュー

ライトネスを一言で表すなら、「振りやすさを最優先に振り切った、攻撃用5枚合板の軽量モデル」です。攻撃用とは銘打たれていますが、性能の方向性は明確に「コントロール寄り」。中上級者がガンガン威力を出すためのラケットではなく、力の弱いプレイヤーが「まず振り切れる」状態を作るためのラケットです。

特徴①:平均60gという、現代のラケット市場では破格の軽さ

ラケットの重量は、卓球の上達速度に直結する要素です。一般的に成人男性向けの攻撃用ラケットは85〜90g前後、女性向けでも80g前後が主流。これに対してライトネスの60gという数字は、突出しています。

軽いと何が良いか。一番大きいのは、スイングを最後まで振り切れることです。重いラケットは慣性が強く、フォアハンドの振り出しからフォロースルーまで一定の力で支える必要があります。握力や腕の筋力が弱い小中学生・女性プレイヤーの場合、重いラケットでは途中で力負けしてラケット面がブレる、フォロースルーが小さくなる、といった問題が起こりがちです。

ライトネスならこの負担が一気に減ります。バックスイングからインパクト、振り抜きまでフォーム全体を一定のリズムで通せるため、フォーム形成期にある選手には特に向きます。「重めのラケットでは打てなかった球が打てるようになった」という感想もよく挙がるポイントで、軽さは単なる数字ではなく、技術習得のハードルを下げる効果として現れます。

特徴②:板厚6.5mmを確保した上での軽量化という設計

ライトネスがユニークなのは、軽量ラケットにありがちな「板を薄くして軽くする」というアプローチを採っていないことです。板厚6.5mmは木材5枚合板としては標準〜やや厚めの部類に入ります。

板厚を確保することは、打球時の反発力と球の飛びを確保するうえで重要です。極端に薄い板は、球持ちは良くなるものの飛距離が出にくく、軽い力で打つ初心者にとっては「球が台に届かない」というストレスに繋がります。ライトネスは板厚を残しつつ芯材で軽量化したため、軽い力でも一定の飛びが出る設計になっています。

打球感は柔らかめで、ボールが板に乗る感覚はしっかり感じられます。これは芯材の軟質木材(バルサ系)の特性で、初心者がボールの「捉えるタイミング」を覚えるのに適した感触です。ガチガチに硬い特殊素材入りラケットでは、軽く当てた瞬間に弾かれてしまい、初学者にはタイミングが掴みにくいことがあります。

特徴③:オールラウンドに使える素直な性能

ライトネスは攻撃用と表記されていますが、性能の方向性は実質的にオールラウンドに近いと感じます。極端に弾むわけでも、極端に止まるわけでもなく、ドライブ・ミート打ち・ツッツキ・ブロックといった基本技術がひと通りクセなく出せます。

5枚合板の素直な打球感は、卓球の基本動作を覚える段階で大きな利点です。特殊素材入りのラケットは弾みが強く、フォームが固まる前に使うと「とりあえず当てれば返る」状態に頼りがちで、振り切る習慣が身につきにくいことがあります。ライトネスのように適度な弾みのラケットは、振り切らないと球が飛ばない構造なので、自然と正しいスイング動作が育ちます。

ある程度プレーが安定してきた後に、もう少し弾みの強いラケットへ移行するという流れを作りやすい点も含めて、最初の1本としてのバランスは良好です。

特徴④:FL(フレア)グリップで握り込みやすい

グリップ形状はFL(フレア)のみの展開です。FLは末端に向かって広がる形状で、薬指・小指で自然に握り込める安定感があります。シェークハンドの基本となる握り方を覚える段階では、フレアが扱いやすいというのは多くの指導者が一致する見解です。

ただし注意点として、グリップサイズは100mm×26mm。手の小さな低学年の子供にとっては、グリップの厚みが「太く」感じる可能性があります。これは後ほどデメリット側で詳しく触れます。

VICTAS ライトネスのデメリット・注意点

正直に書きます。ライトネスは万能ラケットではなく、用途を選ぶ製品です。

  • デメリット①:上級者の攻撃力には応えにくい

60gという軽さは、振り抜きの速さと引き換えにラケット側の質量によるパワー伝達を犠牲にしています。フルスイングしても、重量級ラケットのような「ボールを叩き潰すような威力」は出ません。中上級者がフォアドライブで打ち抜く感覚を求めると、確実に物足りなく感じます。

  • デメリット②:グリップ形状はFLのみ、ストレートやアナトミックは選べない

グリップ形状を選びたい人にとっては選択肢が限られます。手のひらにフィットするのはどちらか、最初の段階で試打しておくのが理想です。

  • デメリット③:低学年の子供にはグリップが太く感じる場合がある

グリップ厚26mmは、女性や中高生にはちょうど良いサイズですが、小学校低学年の子供では「握りきれない」「指が回らない」と感じることがあります。軽さを理由に小さい子供向けに選ぶ場合、実際にラケットを握らせて確認するのが望ましいです。

  • デメリット④:成長して重いラケットに移行する際のギャップが大きい

60gのラケットに慣れた状態から、85gのラケットに切り替えると、振り抜きの感覚や球の出方がかなり変わります。中学・高校で本格的に競技を続けるなら、どこかで重量級への移行が必要になり、その過程でフォームを再調整する必要が出てきます。長期視点では「卒業前提」の1本と捉えるのが現実的です。

こんな選手におすすめ

  • ✅ 卓球を始めたばかりの小中学生で、まずスイングを振り切る感覚を身につけたい
  • ✅ 握力や筋力に不安があり、重いラケットでは長時間打つと疲れてしまう女性プレイヤー
  • ✅ シニア層で、健康卓球として無理なく長く続けたい
  • ✅ クラブ活動の指導用に、子供たちに軽さの違いを体感させたいコーチ
  • ✅ 軽量ラケットを試したことがなく、自分のスイングと相性を見たい中級者

こんな選手には向いていない

  • ❌ 攻撃でガンガン威力を出したい中上級者:60gでは打球の重みが乗らず、上のレベルでは武器にしにくい
  • ❌ ループドライブの回転量で勝負したいタイプ:軽量ラケットは打球時の食い込みが浅く、回転量で押す戦術には不向き
  • ❌ 既に85〜90gのラケットで安定したフォームを持っている人:あえて軽量化する理由はあまりない
  • ❌ 手の小さな低学年の子供で、グリップを握り込むのに不安がある場合:実際に握ってから判断したい

VICTAS ライトネスを使ってみての印象・評判

実際にラケットを手に取った瞬間、まず驚くのが「ラケット本体だけだとここまで軽いのか」という感触です。ラバーを両面に貼った完成形でも160g前後に収まるため、力のないプレイヤーがフルスイングしてもラケットに振り回されません。これが他の軽量ラケットでは得にくい体験で、よく耳にする「打てなかった球が打てるようになった」という変化は、この振り抜きやすさから来ています。

打球感は5枚合板らしく柔らかめで、ボールが板に乗る感覚を初心者でも掴みやすい印象です。ループドライブのような回転重視の打ち方をすると、軽量ゆえに食い込みは浅めですが、コンパクトなフォームで丁寧に擦り上げれば回転自体はかかります。むしろ「振り切れる」ことで初心者でも回転をかける動作を覚えやすい、という副次的な効果が大きいと感じます。

一方で、気になる点も正直にあります。一番よく挙がるのが「成長して打球が強くなってくると、軽さがネックになる」という感想です。技術が上がってフォームが安定し、もっとボールに重みを乗せたくなった段階で、ライトネスは限界を感じやすくなります。これは欠点というより、設計通りの結果で、特定の段階を支えるラケットとして割り切るのが正しい付き合い方です。

グリップの太さに関する指摘もあります。手の小さな子供向けと一般に紹介されますが、グリップサイズ自体は標準的な100mm×26mm。ラケット重量と手の小ささは別の問題なので、低学年向けに選ぶ場合は実際に握り心地を確認したほうが安心です。

VICTAS スワットとの比較

軽量ラケットの選択肢として、同じVICTAS(旧TSP)の人気モデル「スワット」と比較してみます。スワットは初中級者向け5枚合板の定番で、コストパフォーマンスの高さで長く支持されています。

比較項目 ライトネス スワット
価格帯(税込) 7,920円 5,500円前後
板構成 木材5枚合板 木材5枚合板
板厚 6.5mm 6.0mm
重量 60g(±) 86g前後
打球感 柔らかめ・球持ち重視 やや軽快・素直な弾み
こんな人向け 力の弱い子供・女性・シニア 標準的な体格の初中級者全般

判断基準はシンプルで、ラケットの重さに不安がない人はスワット、振り切れない・疲れる感覚がある人はライトネスです。スワットは標準体格のプレイヤーには扱いやすい万能型で、価格も手頃です。ライトネスは「軽さによってプレーが成立する」層に明確な価値があります。

価格・購入先

希望小売価格は税込7,920円。実勢価格はショップによって6,000円台前半〜7,000円台後半まで幅があります。軽量ラケットの中では中価格帯に位置づけられ、初心者向けラバー貼りセット(4,000円前後)よりは上、本格的な5枚合板(スワット5,500円前後)と同等〜やや上のレンジです。

購入先 特徴
Amazon 在庫が安定しており、Prime対応で発送が早い
楽天市場 卓球専門店の出品が多く、ポイント還元でお得になることも
卓球専門店(実店舗) 実際に握って太さや重さを確認できる、子供用なら最も確実

子供用に検討する場合は、可能なら専門店の試打サービスや店頭での握り確認を活用するのがおすすめです。グリップの太さは数字で見てもピンと来ないため、実際に手に取った瞬間の判断のほうが信頼できます。

まとめ:VICTAS ライトネスはこんな人に買ってほしい

VICTAS ライトネスは、平均60gという数字を武器に「振り切れる体験」を提供してくれるラケットです。あらゆるプレイヤーに勧められる万能型ではありませんが、握力や体力に課題を抱える小中学生・女性・シニア層にとっては、卓球を続けるかどうかを左右しかねない一本になり得ます。

板厚を確保しつつ芯材で軽量化するという設計のおかげで、軽すぎて球が飛ばないという落とし穴も避けられています。攻撃用と表記されているものの、実態はオールラウンドに使える素直な5枚合板で、基本技術を身につける段階に最適です。

一方で、技術が上がって打球に重みを乗せたくなった段階では卒業を考えるラケットでもあります。「今、ラケットを振り切れない」という現実の悩みを解決するための、目的特化型の道具と捉えると評価が定まります。

軽量ラケットを試したことがない方、お子さんの初めての一本を探している方、握力に不安がある方は、候補リストに入れて損のないモデルです。試す価値があります。

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