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ハッドロウ5レビュー|木材ラケットの打球感と弾みを高次元で両立した中・上級者向け名品

目次

この記事でわかること

  • ハッドロウ5のスペックと設計コンセプト
  • 木材5枚合板としての打球感と性能の特徴
  • どんなプレイヤーに向いているか(おすすめしない選手も含む)
  • 実際に使ってみての印象・よく聞かれる評判
  • 同じバタフライ5枚合板のコルベルとの違い

「木材の球持ちが欲しいけど、弾みも妥協したくない」。そんな悩みを持つ中・上級者にとって、ラケット選びは毎回の難題です。カーボン搭載モデルを使えばパワーは出るものの、木材の感覚が失われてしまう。かといって純木材のスタンダードモデルでは物足りなく感じる……。そのジレンマに直球で応えてきたのが、2024年にバタフライが発売した「ハッドロウ5」です。この記事では、スペックから使用感、競合比較まで詳しく解説します。

ハッドロウ5の基本スペック

項目 内容
メーカー バタフライ(Butterfly)
商品名 ハッドロウ5
カテゴリ 攻撃用シェークハンドラケット
発売日 2024年4月1日
希望小売価格(税込) 8,800円
板構成 木材5枚合板
ブレード厚 5.9mm
ブレードサイズ 157×150mm
平均重量 87g
反発特性 10.7
振動特性 9.3
グリップ展開 FL(フレア)・ST(ストレート)・CS(中国式)
グリップサイズ(FL) 長さ100×厚25×エンド幅34mm
グリップサイズ(ST) 長さ100×厚23×エンド幅28mm

ハッドロウ5の特徴・レビュー

一言で表すなら「木材らしさを残しながら、カーボン並みの弾みを手に入れたラケット」です。バタフライのハッドロウシリーズはこれまでにも複数のモデルが存在しましたが、ハッドロウ5はシリーズの集大成とも言える設計思想を持っています。高反発モデルの「VR」と安定重視モデルの「VK」、それぞれの長所を融合させた新世代の5枚合板が、このハッドロウ5です。

特徴①:反発特性10.7という驚異の数値——木材なのに「カーボン並み」

ハッドロウ5の最大の特徴は、反発特性10.7というスペックです。この数値、実はバタフライの看板製品「張本智和 インナーフォース ALC」と同じ値です。インナーフォースALCはアリレートカーボンを内側に搭載した特殊素材ラケット。それと同等の反発力を、純木材のみで実現しているというのは相当な技術の結晶と言えます。

板厚は5.9mmと、5枚合板としては薄めに設定されています。一般的に板厚が薄いと球持ちが長くなり、回転をかけやすくなる傾向があります。しかしながら、薄さによる弾み不足をどう補うかが設計上の課題となります。ハッドロウ5はこの点を木材の選定と合板構成の工夫で克服し、薄くても弾む、木材らしい感触を保ちながら高い反発力を出すという、ある意味「矛盾した性能」を実現しています。

実際に打ってみると、ドライブ系の技術でしっかりスイングしたときの「ボールが走る感覚」がとにかく印象的です。純木材ラケットにありがちな「押し負け感」がなく、相手の重いボールに対してもしっかり押し返せる。それでいて弾道が木材らしく弧を描くので、コートに収まりやすいです。

特徴②:5.9mmの薄板ブレードが生む「ボールを包む」球持ち

卓球において球持ちの良さは、回転量と安定性に直結します。ハッドロウ5は板厚5.9mmという薄さがもたらす球持ちの長さが、大きな武器になっています。

ドライブを打つとき、ボールとラバーが接触している時間が長いほど、より多くの回転をかける時間が生まれます。ハッドロウ5はこの「食い込んでから押し出す」という感覚が非常に自然で、ループドライブのような回転優先の技術でも、ミドルスピードのスマッシュ気味ドライブでも、それぞれの意図を反映した打球を送り出せます。

特に際立つのが、ハーフロングボールへの対応です。長さが微妙で「ツッツキにするかドライブにするか」を判断しながら打つような場面でも、ボールが手に吸い付くような感覚があるため、最後の一瞬まで調整が効きます。9-9の緊張した場面でも焦らずに打てる、そういう安心感がハッドロウ5には確かにあります。

特徴③:平均重量87gが支えるスイングの安定感

ハッドロウ5の平均重量は87gです。5枚合板のラケットとしては標準的から少しヘビーよりの重量ですが、これがドライブのパワーに一役買っています。

重いラケットはスイングスピードが落ちるというデメリットがある一方、ミートした際の「体重が乗る感覚」が出やすく、強打系の技術で威力が増します。特にカウンタードライブやフォアハンド強打のような「パワーを直接ボールに伝えたい」場面では、この重さが生きてきます。

一方でフットワークを多用する動きの速いプレーでは、軽快さという点では軽量モデルに分があります。ただ、試合で実際に使っていると、87gというのは「ちょうど振れる重さ」として多くのプレイヤーに受け入れられやすい数値だと思います。連続ラリーでの腕の疲れも、過度に重いわけではないので現実的な範囲です。

特徴④:8,800円という価格帯——バタフライにしては手を出しやすい

バタフライのラケットは、ビスカリアが22,000円、インナーフォースALCが20,000円超えなど、高価格帯のイメージが強いブランドです。しかしハッドロウ5の定価は税込8,800円。バタフライ製品の中では、かなり入手しやすい価格設定です。

コルベルが7,700円(税込)なので、少しの差額でこれだけの性能アップが得られると考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。特殊素材ラケットへの乗り換えを迷っている中級者が、木材の感覚を確認しつつ弾みを増すというステップアップ的な使い方にも、価格的に試しやすい選択肢です。

ハッドロウ5のデメリット・注意点

良い点が多いハッドロウ5ですが、すべての選手に合うわけではありません。実際によく挙がる注意点を正直にお伝えします。

  • デメリット①:回転量は特別多いわけではない

「木材らしさ」という点では球持ちの良さが際立っていますが、スピン量に特化した性能があるかというと、そこまではないです。粘着ラバーとの組み合わせで超絶回転を狙うような使い方には、もう少しブレードの柔らかさが強いモデルの方が合うかもしれません。「特別回転がかかるということはない」というのが正直なところで、あくまでバランス型の木材ラケットです。

  • デメリット②:初心者には弾みすぎる可能性

反発特性10.7はカーボンラケット並みの数値です。スイングのコントロールがまだ安定していない段階でこのラケットを使うと、ボールが飛びすぎてオーバーミスが増えます。自分のスイングをある程度コントロールできる中級者以上が使ってこそ、その性能を引き出せます。

  • デメリット③:平均重量87gが合わない選手もいる

腕力がない選手、特にジュニアや女性プレイヤーの場合、87gは少し重く感じることがあります。試合後半になると腕の疲れが出やすく、ラリーの後半でスイングが落ちるということも起こりえます。購入前に可能であれば実際に持ってみて、重さを確認しておくと安心です。

こんな選手におすすめ

  • ✅ 木材の感触(球持ち・打球感)を大切にしながら、もっと弾みも欲しい中・上級者
  • ✅ カーボン系ラケットに移行するか迷っており、まず弾む木材を試したい選手
  • ✅ ドライブとブロックを軸にした安定感のある攻撃スタイルの選手
  • ✅ 9,000円前後でバタフライ製ラケットを入手したい方
  • ✅ ハーフロングボールや変化球の多い試合環境でコントロールを重視したい選手

こんな選手には向いていない

  • ❌ ラケットを持ち始めたばかりの初心者(弾みすぎてオーバーミスが増える可能性があります)
  • ❌ 粘着ラバーで超回転系のボールを極めたい選手(球持ちよりも板の柔らかさや粘性が欲しい方向け)
  • ❌ とにかく軽いラケットでフットワーク勝負のプレーをしたい選手(87gは軽量とは言えない)
  • ❌ 特殊素材のシャープな弾道を求めている選手(弾道はあくまで木材らしい弧を描きます)

ハッドロウ5を使ってみての印象・評判

実際に打ち込んでみると、まず感じるのは「これが8,800円なのか」という驚きです。バタフライのラケットは総じてクオリティが高いですが、ハッドロウ5はその中でも価格以上の完成度を持っています。

ドライブの質という点では、ボールに対するラバーの乗り方が素直で、意図した回転量とスピードのバランスを出しやすいです。特にフォアドライブでゆっくり引っかけるループ系の技術と、インパクト重視のスピードドライブの両方がバランス良くできる点は、使い込むほどに評価が上がります。

ブロック技術でも印象が良いです。相手のドライブを受け止めたとき、余計な反発がなく手に収まってくれる安心感があります。カーボン系ラケットでたまに感じる「ボールを弾き飛ばした感」が少ないので、コントロール重視のブロックがしやすいです。

よく耳にするのが「5枚合板の中では完成型に近い」という声です。木材ラケットに求めるすべてを満たすわけではありませんが、「これ一本あれば戦える」という安心感があるというのは、多くのユーザーに共通した感覚のようです。

気になる点を挙げるとすれば、ヘビーな重量感が長時間のプレーで蓄積することでしょうか。練習後半での疲れという点では、もう少し軽いモデルが恋しくなる場面もあります。また、粘着ラバーを合わせてトップスピンを最大化したい場合は、板構成の柔らかさという点で物足りなさを感じるかもしれません。

バタフライ「コルベル」との比較

ハッドロウ5を検討する際、同じバタフライの5枚合板ラケット「コルベル」と迷う方は多いと思います。

比較項目 ハッドロウ5 コルベル
価格(税込) 8,800円 7,700円
板厚 5.9mm 6.0mm
平均重量 87g 86g
反発特性 10.7 9.0
振動特性 9.3 8.3
発売年 2024年 1995年(ロングセラー)
ターゲット 中・上級者向け 初心者〜中級者まで幅広く
弾みの印象 弾む(カーボン並み) 控えめでコントロール重視
こんな人向け 弾みと木材感を両立したい選手 球持ちとコントロールを最優先の選手

コルベルは1995年の発売から30年近く愛され続けているロングセラーで、「まず外れない選択肢」として絶大な信頼があります。反発特性9.0はハッドロウ5の10.7より低く、より弾みを抑えた設計です。入門者や、とにかくコントロールを重視する選手にはコルベルの方がフィットします。

一方、すでにコルベルを使いこなしている中・上級者で「もう少し弾みが欲しい」「このラバーと組み合わせてもっとパワーを出したい」と感じているなら、ハッドロウ5への移行は理にかなった選択です。価格差も1,100円と小さく、カーボンラケットへ移行するよりも変化が緩やかに感じられるはずです。

木材感が欲しいならコルベルかハッドロウ5、それ以上の反発力が必要ならインナーフォースALC(カーボン搭載)という選択肢の整理になります。

価格・購入先

定価は税込8,800円です。Amazonや楽天市場では定価より安く購入できる場合があり、相場は6,000〜8,000円前後です。在庫状況によって価格は変動しますが、比較的安定して流通しているモデルです。

購入先 特徴
Amazon 最安値になりやすい・Prime対応で即日〜翌日配送
楽天市場 ポイント還元でお得になることも・セール時は狙い目

まとめ:ハッドロウ5はこんな人に買ってほしい

バタフライ ハッドロウ5は「木材ラケットの感触を保ちながら、カーボン並みの弾みを手に入れたい」という中・上級者の欲求に真正面から応えたラケットです。反発特性10.7という数値は伊達ではなく、実際に打つと木材とは思えない伸びとパワーを実感できます。それでいて球持ちと弧を描く弾道は木材そのもので、カーボン特有のシャープすぎる飛び出しを嫌う選手には特に刺さります。

8,800円という価格設定も好印象です。バタフライのハイエンドモデルと比較すると手が届きやすく、それでいてクオリティはしっかりバタフライクオリティ。5枚合板ラケットの「完成形」として評価されるだけのことはあります。

コルベルを使い続けてきた方が次のステップとして手にするも良し、特殊素材ラケットに疲れて木材の感触を取り戻しに戻るも良し。使う選手のプレースタイルを選ばずに応えてくれる懐の深さが、このラケットの本当の魅力だと思います。迷っているならまず試してみてください。後悔は少ないはずです。

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