この記事でわかること
- デゼルファイブの特徴とスペック
- どんなプレイヤーに向いているか
- 実際の打球感や使用者の評判
- 兄弟モデル「デゼル(7枚合板)」やスワットとの違い
VICTASの「デゼルファイブ」は、卓球を始めたばかりの人や中学生向けに2024年1月に発売された木材5枚合板ラケット。価格は税込5,830円と入門機としては手の届きやすい価格帯で、すでに兄弟モデルの「デゼル(7枚合板)」とセットで初心者向けラインの定番になりつつあります。
ただ、いざ買おうとすると「同じデゼルでも7枚合板と5枚合板どっちがいいの?」「結局スワットとはどう違うの?」と迷いがち。ここでは用具マニア兼レビュアーの視点で、デゼルファイブの実力と適性をフラットに解説します。
デゼルファイブの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | VICTAS |
| カテゴリ | 攻撃用シェークハンド |
| 希望小売価格(税込) | 5,830円 |
| 合板構成 | 木材5枚合板 |
| ラケット厚 | 6.2mm |
| ラケットサイズ | 157mm×150mm |
| グリップ | FLのみ |
| グリップサイズ | 100mm×24mm |
| 重量 | 85±g |
| 攻守レベル | ALL+ |
| 製造国 | 中国 |
| 発売 | 2024年1月 |
入門〜初中級向けの木材5枚合板としてはオーソドックスな仕様。重量85gは平均的で、ラケット厚6.2mmはやや厚めの設計です。ALL+表記の通り、守備寄りではなく「軽い攻撃まで踏み込める」位置づけになっています。
デゼルファイブの特徴・レビュー
ひと言で表すなら「上達曲線を邪魔しない、無難に良くできた入門機」です。VICTASが「これから上手くなりたいプレーヤーへ」と打ち出している通り、過剰に弾まず、かといって死ぬほど飛ばないわけでもない、ちょうどいいラインに置かれた1本になっています。
特徴①:5枚合板らしい素直な球持ち
最大の魅力は、木材5枚合板ならではの球持ちの良さ。インパクトの瞬間にボールが板に乗る感覚があり、回転のかけやすさにつながります。
特にフォアハンドのドライブや、下回転に対するループドライブのような「擦って回転をかける」技術は、この球持ちの良さが効いてきます。初心者がよくつまずく「ボールが上がらない」「ネットを越えない」という悩みを、用具の特性で軽く後押ししてくれる印象です。
カーボン入りや7枚合板のように勝手に弾く感覚ではないため、最初のうちは飛ばないと感じるかもしれませんが、結果的にスイングを覚える土台になります。
特徴②:バランスのよい反発で攻撃にも対応
「上達したら別のラケットに買い替える前提」の入門機だと、本人の上達と用具がミスマッチを起こすことがあります。デゼルファイブは攻守レベル「ALL+」の表記通り、コントロール一辺倒ではなく、軽い攻撃まで踏み込める反発を持たせている点が良くできています。
板厚6.2mmはやや厚めで、ミート気味に当てた時もしっかりボールが前に進む。スマッシュやミート打ちも入門機なりに形になるため、「攻撃が楽しい」と感じやすい設計です。中学校の部活で使い始めて、ある程度ラリーが続くようになっても、すぐに買い替えなければいけない、というほど性能が物足りなくなるラケットではありません。
特徴③:操作性の高さと爽やかなデザイン
ラケットサイズは157mm×150mmと、VICTASのラインアップの中ではやや控えめ。スイングがまだ完成していないうちは、振り抜きの軽さと打球面の収まりが扱いやすさに直結します。重量85±gも標準的で、女子選手や小柄な選手でも振り遅れにくい設定です。
デザインは「翼(フランス語のDEZEL)」をモチーフにしたライトブルー。新入生や小中学生が手に取りやすい爽やかな見た目で、最初の1本としての所有感も悪くないです。
デゼルファイブのデメリット・注意点
正直に書くと、上級者の戦力にはなりにくいラケットです。あくまで「上達するための土台」として設計されており、明確な弱点ではないものの、買う前に知っておきたいポイントがあります。
- 反発力は控えめ:強烈な威力を求める中上級者には物足りない。中後陣からのパワードライブで点を取るタイプには合わない
- グリップはFLのみ:ストレート(ST)派や日本式ペン派には選択肢がない
- 板厚6.2mmは5枚合板としては厚め:純粋なコントロール志向の選手から見ると、弾みすぎると感じる可能性もある
- 個体差で重量にややバラつき:重量指定対応外の店舗が多く、軽め・重めどちらに当たるかは購入してから分かるケースがある
「強い回転と速いラリーで打ち合う」上級者向けのラケットではないことは押さえておくのが無難です。
こんな選手におすすめ
- ✅ これから卓球を始める中学生・高校生
- ✅ 初めての一本として、扱いやすく見た目もよいラケットを探している人
- ✅ 子どもの初ラケットを選んでいる保護者
- ✅ ペンからシェークに転向する初中級プレーヤー
- ✅ ラバーセットで1万円前後に収めたい、コスパ重視の人
こんな選手には向いていない
- ❌ 中陣・後陣からパワードライブで決めにいく攻撃型:反発力と威力が物足りない
- ❌ ストレートグリップしか使わない選手:FLのみのため選択肢がない
- ❌ すでに7枚合板やカーボン入りに慣れている選手:飛ばなさ・球持ちの感覚に戸惑う可能性がある
- ❌ 異質速攻型(前陣で粒高や表ソフトで戦うタイプ):もう少し弾むラケットの方が相性は良い
デゼルファイブを使ってみての印象・評判
実際に打ってみると、最初に感じるのは「思ったより球が乗る」という感覚です。木材5枚合板の中ではやや弾むタイプではあるものの、インパクトでボールがグッと食い込み、面の角度で軌道をコントロールできる素直さがあります。これから卓球を始める人が、ドライブやツッツキの感覚を覚えるのに向いている板だと感じる人は多いはずです。
回転とスピードのバランスも整っており、ラリーが極端に伸びすぎず、勝手にオーバーしにくいのもポイント。台上技術もやりやすく、ストップやフリックがビタッと止まる感覚は、5枚合板らしい持ち味の表れです。攻撃面では、ある程度フォームが固まってきた段階でドライブの威力も乗り始めるので、半年〜1年の上達フェーズに付き合える耐久性があります。
気になる点としては、中陣からの強打で「もう一押し欲しい」と感じる場面が出てくることでしょうか。ガンガン下がって打ち合うスタイルになるなら、デゼル(7枚合板)やスワットなどに乗り換えたくなる時期は来るかもしれません。ただ、それは入門用ラケットの宿命のようなものでもあります。
兄弟モデル「デゼル(7枚合板)」との比較
迷いやすいのが同シリーズの7枚合板「デゼル」との比較です。同じ価格帯・同じターゲット層ですが、性格はけっこう違います。
| 比較項目 | デゼルファイブ | デゼル(7枚合板) |
|---|---|---|
| 価格(税込) | 5,830円 | 6,820円 |
| 合板構成 | 木材5枚合板 | 木材7枚合板 |
| 板厚 | 6.2mm | 6.0mm |
| 球持ち・回転のかけやすさ | ◎ 強い | ○ 控えめ |
| 反発力・スピード | ○ 控えめ | ◎ 強い |
| こんな人向け | ドライブで回転をかけて戦いたい人 | 攻撃で押し切りたい人、スマッシュ多めの人 |
ドライブを軸に「回転で勝負する卓球」を覚えたいならデゼルファイブ。スマッシュやミート打ちでガンガン攻めたい、もしくは将来的に弾みの強い7枚合板に慣れていきたいならデゼル(7枚合板)が合います。
スワットとの比較
VICTASの7枚合板ラケットの代表格「スワット」との比較も気になるところです。
| 比較項目 | デゼルファイブ | スワット |
|---|---|---|
| 合板構成 | 木材5枚合板 | 木材7枚合板 |
| 価格帯 | 5,830円 | 6,000円台後半〜 |
| 球持ち | ◎ | ○ |
| 反発・威力 | ○ | ◎ |
| 適合レベル | 入門〜初中級 | 初中級〜中上級 |
スワットは長年定番として支持される、いわば「上達してからも使い続けられる7枚合板」。一方のデゼルファイブはあくまで入門寄りで、回転をかけて覚える土台づくりに振った設計です。最初の1本としてはデゼルファイブ、ある程度技術がついて攻撃の幅を広げたい段階ではスワット、と棲み分けで考えるのがすっきりします。
価格・購入先
定価は税込5,830円。卓球専門ショップでは3,700円前後で売られているケースも多く、入門ラケットとしてはコストパフォーマンスが高い水準です。ラバーを両面に貼っても、ラバーの選び方次第で総額1万円以内に収まります。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 取り扱い豊富、Prime対応で配送が早い。ラバー貼り済みの新入生応援セットもあり |
| 楽天市場 | ポイント還元やショップクーポンでお得になることが多い |
まとめ:デゼルファイブはこんな人に買ってほしい
デゼルファイブは、卓球を始める人にとって安心して選べる5枚合板の入門ラケットです。木材らしい球持ちでドライブや回転系の技術を覚えやすく、それでいて軽い攻撃にも対応できるバランスのよさがあります。中上級者の主力武器にはなりませんが、「上達の土台」として作られた1本という意味では非常に良くできています。
これから卓球を始める中学生や高校生、お子さんの最初の1本を探している保護者、ペンから転向したばかりの初中級プレーヤーには、迷ったらまず候補に入れてよいラケットです。逆にすでに攻撃型として完成しつつある人や、強い反発を求める人は、スワットや7枚合板のデゼルを検討する方が満足度は高くなります。
入門ラケット選びで失敗したくない、けれど予算は1万円以内に抑えたい、という人にとって、デゼルファイブは現時点でかなり手堅い選択肢です。
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