この記事でわかること
- リレヴァントのスペックと価格
- セルトランカーボンという新素材の特徴
- 高反発ながら扱いやすい打球感の理由
- どんなプレーヤーに向き、どんな選手には合いにくいか
「特殊素材ラケットは弾むけれど操作性が落ちる」――そうしたトレードオフを再設計したのが、DONICのリレヴァントです。新素材セルトランカーボンを世界で初めて搭載したという話題性に加え、実用面での評価も高い1本を、専門家視点で見ていきます。
リレヴァントの基本スペック
公式カタログを中心にまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | DONIC(ドニック) |
| カテゴリ | シェークハンド攻撃用ラケット(特殊素材) |
| 希望小売価格(税込) | 13,200円 |
| 板構成 | 木材5枚+セルトランカーボン2枚 |
| 板厚 | 5.4mm |
| 重量 | 85g前後(±) |
| グリップ形状 | FL(100×24mm)/ST(100×23mm)/AN(100×24mm) |
| 打球感 | ハード |
| プレースタイル | OFF~OFF+ |
| 原産国 | 中国 |
価格は13,200円とミドルレンジ。重量85g前後と、板厚5.4mmという比較的薄い設計、そしてセルトランカーボン搭載――というのがリレヴァントの構成です。グリップ形状はFL/ST/ANと3種類が選べ、ハンドリングの好みに合わせて細かく選択できます。
リレヴァントの特徴・レビュー
リレヴァントを一言で表すなら、「軽量・高強度の新素材で、高反発と操作性を両立させた攻撃用ラケット」です。世界で初めてセルトランカーボンを採用した、というセールスポイントが印象的ですが、実打感としても一定の説得力を持ちます。
特徴①:セルトランカーボンが生む高反発と操作性
セルトランカーボンは、軽量でありながら張力強度が鋼鉄の約15倍という新素材。これをラケット内部に2枚配置することで、ボールを弾き返す力と、面の安定感の両方を引き出しています。
実打感としては、強打したときのスピードはしっかり出るのに、振動が手元に届きにくく、ラケット先端の暴れも抑えられている――というバランスのよさが目立ちます。アウター系のカーボンラケットほどガッチリした反発ではないので、台上のフリックやストップでも繊細に面の角度をコントロールしやすい設計です。
特徴②:板厚5.4mmと軽量設計、回転をかけやすい挙動
板厚5.4mmは攻撃用ラケットの中ではやや薄めで、その薄板が回転をかけやすい挙動を作っています。重量85g前後の軽さと組み合わさることで、ループドライブの食い込みが分かりやすく、初中級者でも回転をかける感覚を掴みやすい設計です。
回転重視の現代戦型と相性がよく、特に弧線で攻める両ハンドドライブ型にとっては「最初から最後まで自分のスイングで打てる」感覚を与えてくれるはずです。
特徴③:操作性とスピードの選択肢を広げる打ち分け
リレヴァントは、ソフトに打てば安定とコントロール、強打すれば十分なスピード、というように、スイングの強弱で出力をコントロールしやすい性格を持ちます。
具体的には、ブロックの場面で面を作って受けるとボールが暴れず、自分から打ち抜きたい場面でしっかりインパクトすると爽快な反発が返ってくる――この打ち分けの幅広さが、レビュー側でも高く評価されています。「強打と繊細な技術を両立したい」というニーズに対する解として、十分な性能を持つ1本です。
リレヴァントのデメリット・注意点
良い点だけでなく、購入前に知っておきたい弱点も整理します。
- 打球感はハード寄り:板厚5.4mmと薄いものの、セルトランカーボンの反発はしっかり感じられるので、ソフトな打感が好きな人には合わない
- 上位アウターALC比だと初速はワンランク下:突き抜けるような弾みを期待すると物足りなく感じる場面がある
- 軽量級の中でも個体差が出やすい:85g前後のラケットは個体重量で印象が変わるため、可能なら店頭で重量指定したい
特に1点目は、「高反発」「ハード」というキーワードと矛盾するように見えますが、実打では「振動は少ないがインパクトの硬さは確かに伝わる」というニュアンスです。長時間練習しても疲れにくい設計ではあるものの、好みのレベルでは合う・合わないが分かれる部分です。
こんな選手におすすめ
- ✅ 特殊素材ラケットを手頃な価格で試したい中級~中上級者
- ✅ 操作性と高反発を両立したい両ハンドドライブ型
- ✅ 軽量で振り抜きやすいラケットでループ・カウンターを練習したい人
- ✅ 戦型を完成させていく段階で、コスパよく性能のあるラケットを探している層
こんな選手には向いていない
- ❌ ソフトな打球感や粘りが欲しい合板派
- ❌ 上位アウターALCやZLCの「飛びの一発」を求めるパワー型
- ❌ 重量級の重い球で押し切る後陣ドライブ型
リレヴァントを使ってみての印象・評判
実際に振ってみて最初に感じるのは、「予想より軽くて素直に振れる」ことです。セルトランカーボンの反発があるためどうしても硬めの挙動を想像しますが、ラケットを振り出した瞬間の軽さと、面の収まりのよさが両立しています。バックハンドのカウンターでも、振り出しから振り抜きまでの軌道が安定しやすく、テクニカルなプレーヤーから評価されている理由がよく分かります。
性能面でよく挙がるのは、「スピンとコントロールが両立している」「振動が少なく手に優しい」といった声です。ループドライブで弧線を高く描いて深く入れたいときに、面に乗ってから飛ぶ感覚が確保されているので、回転をかける時間を確保しやすい設計と言えます。一部のレビューでは「ハイエンドラケットの廉価版のような扱いやすさ」という評価もあり、コスパの良さが印象付けられています。
逆に、合わない場面があるとすれば、ぶつけて飛ばしたいスマッシュ系の打法です。リレヴァントは「振って回転をかけて、それから飛ぶ」性格が強いため、ミート打ちで一発を決めにいきたい選手には、もう少しアウター系の硬めのラケットの方が合うはずです。
DONIC オフチャロフNo.1との比較
同じDONICで、価格帯やキャラクターが近いオフチャロフNo.1と比較すると、選び分けが見えてきます。
| 比較項目 | リレヴァント | オフチャロフNo.1 |
|---|---|---|
| 価格帯 | 13,200円 | 14,000円台 |
| 板構成 | 木材5枚+セルトランカーボン | 木材5枚+カーボン |
| 重量 | 85g± | 87g前後 |
| 打球感 | ハード(操作性高) | ハード(弾き重視) |
| 想定戦型 | 両ハンドドライブ/回転重視 | 両ハンド攻撃/パワー重視 |
| こんな人向け | コスパ・操作性を求めたい中級 | 攻撃に振り切りたい中上級 |
オフチャロフNo.1がより「攻めに振り切った」キャラクターだとすれば、リレヴァントは「攻撃と操作性のバランス」に強みがあります。新素材で目新しさはありつつ、価格はむしろリーズナブル――DONIC内で迷っているなら、戦型と打感の好みで選び分けるのが正解です。
価格・購入先
希望小売価格は13,200円(税込)。新素材搭載の特殊素材ラケットとしては手の届きやすいレンジです。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 在庫が安定しPrime対応 |
| 楽天市場 | ポイント還元、ラバーセットの取り扱いがある |
| 卓球専門店 | 重量計測済みの個体から選べる店舗が多く、グリップ形状の比較も可能 |
リレヴァントはグリップ形状が3種類用意されているので、可能であれば実際に握って選びたいラケットです。重量管理にこだわる場合も、卓球専門店での購入が安全です。
まとめ:リレヴァントはこんな人に買ってほしい
リレヴァントは、新素材の話題性だけでなく、実用性でも一定の価値を持った特殊素材ラケットです。高反発と操作性のバランス、軽量設計、3種類のグリップ形状――どれもが「中級から上を目指す選手」に対する答えとして揃っています。
ソフトな打球感を求める合板派や、突き抜けるアウター系の弾みを重視するパワー型には合いませんが、それは設計思想の外側です。回転と操作性で勝つことを重視する選手にとって、価格・性能の両面でちょうど良い選択肢となるでしょう。試打できるショップが近くにあるなら、ぜひ一度握ってみてください。
コメント