この記事でわかること
- ハッドロウJPV – Rの基本スペックと板構成
- 角丸型ブレードがプレーに与える影響
- どんな日本式ペンプレイヤーに向いているか
- ハッドロウJPV – S(角型)との違い
- 実際に打ったときの打球感とよく聞く感想
「日本式ペンで使える、扱いやすくて回転もしっかりかかる5枚合板を探している」。そんな悩みを持つ方に向けて、バタフライの定番モデル「ハッドロウJPV – R」を細かく見ていきます。角丸型のブレードが生む独特の操作性と、台から離れても戦える弾みのバランスを、できる限り具体的に整理しました。
ハッドロウJPV – Rの基本スペック
まずはスペックから整理します。数値はバタフライ公式サイトの製品ページで確認した値を中心にまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | バタフライ(Butterfly) |
| 商品名 | ハッドロウJPV – R |
| カテゴリ | ラケット(日本式ペンホルダー/速攻向き) |
| 希望小売価格(税込) | 10,450円 |
| 板構成 | 木材5枚合板 |
| ブレード厚 | 7.1mm |
| ブレード形状 | 角丸型(161×141mm) |
| 平均重量 | 78g前後 |
| グリップサイズ | 92×20mm/15mm,21mm |
| 発売年 | 2015年 |
| 原産国 | 日本 |
価格は1万円ちょっと。日本式ペンの合板ラケットとしては中堅クラスの価格帯です。檜単板の高価格帯モデルに比べると手が出しやすく、合板ならではの安定感を求める層にちょうど良い位置付けと言えます。
板厚7.1mmは、5枚合板としては平均的かやや厚めの部類です。木材だけで構成されたシンプルな構造のため、打球感はクリアで素直。スポンジが入ったラバーの食い込みもダイレクトに伝わります。
ハッドロウJPV – Rの特徴・レビュー
ハッドロウJPV – Rを一言で表すなら「攻守のバランスを取った、扱いやすい日本式ペン」です。日本式ペン特有のフォアハンド主体の攻撃力を残しつつ、台上技術やブロックといった守備系の動きでも安定感を確保しています。
角丸型ブレードがもたらす操作性の高さ
ハッドロウJPVシリーズには2種類の形状があり、角型の「JPV – S」と角丸型の「JPV – R」に分かれています。同じ5枚合板・同じ板厚7.1mmで、違いはブレード形状のみ。それなのにプレー感はかなり変わります。
角丸型はブレードの先端側が丸みを帯びており、サイズは161×141mmです。角型(163×135mm)と比べると、横幅が広く縦が短い形になります。この形状が活きるのは、台上の細かい技術やバックハンド側の処理。ボールに対するヒット面積が確保しやすく、ストップやツッツキ、ブロックといった操作系の打球で安心感が出ます。
角丸型はフォアハンドの最大威力では角型に一歩譲るものの、ラリー全体での安定感やコントロール性能で勝ります。日本式ペンでフォア一本に振り切るのではなく、ショートやプッシュも織り交ぜて戦いたい方には、JPV – Rの形状がしっくりきます。
5枚合板ならではの素直な打球感
ハッドロウJPV – Rは木材5枚合板。カーボンや特殊素材を一切使っていないため、打球感は極めてシンプルです。ボールを当てた瞬間の「コン」という芯のある音と、しっかり食い込んでから抜けていく独特の球持ちは、合板ラケットの王道と言える感触です。
特殊素材入りラケットのような爆発的な弾みはありません。その代わり、自分の力加減がそのままボールに反映されやすく、力を抜けば抜くほどしっかりコントロールできます。中級者が技術を磨いていく過程で「なぜこの打球が入ったのか/入らなかったのか」を確認しやすい素性の良さがあります。
板厚7.1mmは、合板にしては薄すぎず厚すぎずのバランス。台から離れた位置からでも一定の威力を出せる弾みを残しつつ、台上では繊細なタッチが効くという、両立を狙った設計だと感じます。
多彩なドライブが安定して出せる
ハッドロウJPVシリーズの大きな強みが、ドライブのバリエーションを出しやすい点です。スピード重視のスピードドライブ、回転重視のループドライブ、軌道で揺さぶるカーブドライブやシュートドライブ。どれを選んでも、安定して打ち分けられる素直さがあります。
これは合板の球持ちと、適度な板厚から生まれる柔軟性のおかげです。ボールがラバーにしっかり食い込み、スイングの角度や速度の差をボールにそのまま伝えてくれます。回転をかけたいときはゆっくり、スピードを出したいときは速く、と自分の中での打ち分けが効きやすいラケットです。
ループドライブを軸にラリーを組み立てたいタイプには、特に相性の良い1本だと思います。
台から離れても戦える弾み
公式の特徴説明では「台から離れた位置でも威力のあるボールを打つことができる弾みの高さ」が挙げられています。実際に振ってみると、5枚合板としてはしっかりとした弾みを持っており、中陣からのドライブでも球威が落ちにくい印象です。
日本式ペンというと「前陣特化」のイメージを持つ方もいますが、ハッドロウJPV – Rは中陣で粘るプレーにも十分対応します。フォアハンドで動き回って打ち抜くタイプの選手にとって、距離が空いたときの不安が少ないのは安心材料です。
ハッドロウJPV – Rのデメリット・注意点
良いところばかりではありません。日本式ペン×5枚合板という性質上、合わない場面や物足りなさを感じる場面もあります。買ってから「思っていたのと違った」とならないよう、正直に書いておきます。
- 最大威力は檜単板に一歩譲る:日本式ペンの花形である檜単板(キョウヒョウ昊やパーソンなど)と比べると、フォアハンドの一発の威力はやはり控えめです。「とにかく一撃で決めたい」という選手は単板系の方が満足できる可能性があります。
- 特殊素材ラケットのような爆発的な弾みはない:弧線や安定感を取りに行った設計のため、テンション系ラバーの弾みを最大限引き出すというよりは、自分のスイングで威力を作るタイプ。ラケット任せで打ち抜きたい方にはやや物足りないかもしれません。
- 角型のJPV – Sに比べると最大火力で劣る:角丸型は操作性に振った形状なので、ブレードの先端側のリーチや叩く威力では角型に分があります。フォア一本で押し切るスタイルにはJPV – Sの方が向きます。
- 重量が78g前後と軽め:軽量で振りやすい反面、しっかり振り抜けるパワーがある選手には「もう少し重みが欲しい」と感じる場面が出てきます。重いラバーを両面に貼って調整するなどの工夫が必要になることもあります。
こんな選手におすすめ
ハッドロウJPV – Rは、以下のようなタイプにフィットしやすい1本です。
- ✅ 日本式ペンで、フォア攻撃と台上・ショート技術のバランスを取りたい中級者
- ✅ ループドライブを軸にラリーを組み立て、回転で崩していくスタイルの選手
- ✅ 5枚合板ならではの素直な打球感で、技術を磨きながら長く使えるラケットを探している人
- ✅ 檜単板の値段に手が出しづらい、もしくは合板の安定感を好む人
- ✅ 前陣だけでなく中陣まで下がる場面もある、オールラウンドな日本式ペン使い
「日本式ペンを始めたけれど、いきなり高級な単板はちょっと…」という人にも、最初の1本として勧めやすい性質を持っています。価格帯も含めて、入り口として無理のない選択肢です。
こんな選手には向いていない
- ❌ フォア一発の最大火力にこだわりたい選手:単板系や厚めのカーボンペンの方が満足度が高い場合があります。
- ❌ ラケットの弾みを最大限活かして攻撃したい選手:5枚合板はあくまで自分のスイングで威力を作るタイプなので、ラケット任せで打ち抜きたい人には合いません。
- ❌ 中ペン(中国式ペン)スタイルで両ハンドを振りたい選手:日本式ペンはバック面を使わない構造のため、両ハンドドライブを志向する人は中国式ペンか裏面打法対応モデルを選ぶべきです。
ハッドロウJPV – Rを使ってみての印象・評判
実際に振った感覚と、長く打ち込んだときに見えてくる傾向を、用具に詳しい立場からまとめます。
まず印象に残るのが、5枚合板ならではの素直な球持ちです。角丸型のブレードはボールがしっかりラバーに沈んでから出ていく感覚があり、「球を持って運ぶ」という日本式ペンの理想的な打ち方をサポートしてくれます。台上のストップやツッツキでもボールが暴れにくく、丁寧に置きにいける感触は心地よいです。台から離れたところからのドライブでも、自分のスイング次第でしっかり伸びるボールが出せます。「合板だから威力が物足りないのでは」と心配していた選手が、思った以上に飛んでくれて安心したという声をよく耳にします。
一方で、合わない場面も正直にあります。フォア一発で決めにいくときの最大火力は、檜単板のような爆発力には届きません。また、JPV – Sの角型と比べると、ブレードの先端側で叩いたときのキレや威力は控えめに感じます。「日本式ペンといえばフォアの一発」というイメージで選ぶと、思ったほど派手な感触ではないと感じる方もいます。逆に言えば、その物足りなさこそが安定感の裏返しでもあり、ラリーで崩していくスタイルにはむしろ追い風になります。
ハッドロウJPV – S(角型)との比較
JPVシリーズで最も気になるのが、姉妹モデルのJPV – Sとの違いでしょう。スペックの大半が共通しているため、選び方のポイントを整理しておきます。
| 比較項目 | ハッドロウJPV – R | ハッドロウJPV – S |
|---|---|---|
| 価格帯 | 10,450円(税込) | 10,450円(税込) |
| 板構成 | 木材5枚合板 | 木材5枚合板 |
| ブレード厚 | 7.1mm | 7.1mm |
| ブレード形状 | 角丸型(161×141mm) | 角型(163×135mm) |
| 重量 | 78g前後 | 78g前後 |
| 性格 | 攻守バランス・操作性重視 | 威力重視・最大火力 |
| こんな人向け | 台上+ドライブで崩したい人 | フォア一発で押し切りたい人 |
板の素性は完全に同じで、違いはブレード形状だけです。それでも実際のプレー感はかなり違います。
JPV – Sの角型は縦に長く、ブレード先端でボールを叩いたときに最大威力が出やすい形。フォアハンドで決めにいく爆発力を求めるなら角型が有利です。一方、JPV – Rの角丸型は横幅があるため、台上でラケット面を当てやすく、ブロックやショートも安定。中陣まで下がってラリーを続ける場面でも、操作の余裕があります。
選ぶときの判断軸は明確で、「フォアの一発を最優先するか/全体のバランスを取るか」です。回転と安定感を重視してラリーを組み立てたい人にはJPV – R、攻撃的に決めにいく頻度が高い人にはJPV – Sが合います。
価格・購入先
ハッドロウJPV – Rの希望小売価格は10,450円(税込)です。実勢価格はネットショップで多少変動しますが、定価から大きく外れた極端な値引きはあまり見かけない安定したモデルです。日本式ペンの合板ラケットとしては手の届きやすい価格帯と言えます。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 在庫が安定しており、Prime対応で配送が早い |
| 楽天市場 | ポイント還元やセール時にお得になることが多い |
| 卓球専門店(オンライン) | 木材ラケットは個体差があるため、グリップ加工や重量指定に対応してくれる店舗もある |
合板ラケットは個体差(重量や打球感のわずかな違い)が出やすいため、長く使うつもりなら専門店で重量指定して買うのも選択肢です。一方、まず試してみたい段階なら、ネットの大手通販で十分です。
まとめ:ハッドロウJPV – Rはこんな人に買ってほしい
ハッドロウJPV – Rは、「日本式ペンで、扱いやすくて回転もしっかりかかる5枚合板」を求めている人にとって、王道で外しにくい選択肢です。角丸型のブレードがもたらす操作性、5枚合板ならではの素直な打球感、台から離れても戦える弾みのバランスは、ラリー型・ドライブ型の日本式ペン使いと相性が良いと思います。
一方、フォアの一発で決めにいくスタイルや、ラケットの弾みに頼りたい選手は、檜単板や姉妹モデルのJPV – Sを検討する方が満足度が高いはずです。
日本式ペンを長く続けるつもりで「次の1本」を探しているなら、まずこの1本を基準に置いて他のラケットと比較してみる価値があります。価格・性能・操作性のバランスで、判断の軸になりやすいモデルです。
コメント