この記事でわかること
- グロースターの特徴と板厚7.0mmが生み出す性能
- どんなプレイスタイル・レベルの選手に向いているか
- 実際に打ってわかった打球感・使用感の印象
- スウェーデンエキストラとの違いと選び方
ヤサカから発売されているグロースターは、「5枚合板なのに弾む」という少し変わった立ち位置のラケットです。板厚7.0mmという5枚合板としてはかなり厚めの設計で、軽量木材と組み合わせることで高反発と振りぬきやすさを両立しています。
「5枚合板のコントロール感は欲しいけど、もう少し威力が出るラケットが欲しい」そんな悩みを抱えている選手に刺さる一本かどうか、スペックから打球感まで細かく見ていきます。
グロースターの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ヤサカ(YASAKA) |
| カテゴリ | シェークハンド攻撃用ラケット(5枚合板) |
| 希望小売価格(税込) | 7,150円 |
| 板構成 | 5枚合板 |
| 板厚 | 7.0mm |
| 平均重量 | 約80g |
| ブレードサイズ | 157×151mm |
| グリップサイズ | 100×25mm |
| グリップ形状 | フレア(FLA)シェークハンド |
| 製造国 | 中国 |
グロースターの特徴・レビュー
一言で表すなら、「5枚合板の顔をした、弾み系ラケット」です。板厚7.0mmという数字を見た瞬間、5枚合板のイメージが少し変わるはずです。
板厚7.0mmが生み出す高反発性能
一般的な5枚合板の板厚は5.5〜6.0mmが多く、グロースターの7.0mmはこのカテゴリの中ではかなり厚い部類に入ります。板厚が厚くなるほど、打球時のたわみが小さくなり、ボールをはじく力が増します。
結果として、5枚合板でありながら弾みの強さはかなり高め。同じヤサカのスウェーデンエキストラ(板厚5.8mm)と打ち比べると、明らかにグロースターのほうがボールが飛んでいきます。ループドライブよりもフラット気味に打ったときの威力は特筆できるレベルです。
「5枚合板のクリアな打感を残しつつ、もっとスピードが欲しい」というニーズにダイレクトに応えてくれます。
軽量設計で振りぬきが良い
板が厚くなると重量も増えがちですが、グロースターは軽量な木材を選定することで平均重量を約80gに抑えています。これは5枚合板の中でも軽い部類で、重いラケットが苦手な選手でも扱いやすい。
スイングスピードが出しやすいため、速い展開のラリーやカウンタードライブのような素早いリターンでも振り遅れにくいのが強みです。特にフォア・バックの両ハンドを素速く使いたい選手にとって、この軽さは大きなアドバンテージになります。
「軽い分、ボールへの食い込みが浅くなるのでは?」という懸念もありますが、板厚が厚いことで弾発力が補われているため、思ったほど威力は落ちません。
5枚合板らしい直線的な打球感
カーボン系や特殊素材入りのラケットと比べると、グロースターは芯を感じる打球感が明確です。打ったときに「板がたわんでボールを掴む」感覚よりも、「ボールが板に当たってすぐに離れていく」感覚が強い。
球持ちという点では短め。回転をかけるためにしっかりスイングする必要はありますが、台上での早い打点や速攻プレーでは、この素直な打感がかえって扱いやすく感じられます。接触時間が短いぶん、自分のスイング方向に素直にボールが飛んでいく感覚です。
ループドライブで回転量をしっかり出したい選手よりも、ミート打ちやスマッシュを多用する速攻型に向いている打感と言えます。
グロースターのデメリット・注意点
正直に書いておきます。グロースターが万人向けかというと、そうではありません。
- 球持ちの短さがループドライブに影響する:板厚が厚く弾みが強いため、打球時間が短くボールに回転をかけながら飛ばすループドライブには慣れが必要。高弧線の安定したループを武器にする選手には合いにくい
- 飛びすぎる場面がある:弾みが強い分、コントロールショットや台上の細かい技術で飛びすぎを感じることがある。特にフリックやストップの精度を出したい選手は注意が必要
- 重量のばらつきによっては重く感じる場合も:「平均80g±」と記載されているが、個体差によっては82〜85g前後のものが届くこともある。購入時は実測値を確認できる店舗を選ぶと安心
こんな選手におすすめ
- ✅ フォア・バック両ハンドで攻めたい中級者:軽くて振りぬきやすいので、両ハンドドライブを素速く展開したい選手にフィットする
- ✅ 5枚合板からステップアップしたいけどカーボンは怖いと感じている選手:5枚合板の打感を維持しながら弾みをプラスしたい選手にとって、自然なステップアップの選択肢になる
- ✅ ミート打ちやスマッシュを多用するスピード型:直線的な弾道でスピードを出しやすい。打球感がシンプルで速攻プレーと相性が良い
- ✅ 軽いラケットを探している攻撃型:約80gという軽さは、長いラリーでも疲れにくく、スイングスピードを維持したい選手に向く
こんな選手には向いていない
- ❌ ループドライブを主体にした回転重視の中陣型:球持ちが短くスピン量を出しにくい場面がある。回転でつないで崩すスタイルには合いにくい
- ❌ 台上技術の精密さを最優先にしたい選手:弾みが強い分、繊細なコントロールを要する台上プレーで飛びすぎることがある
- ❌ 重みのある打球感が好みの選手:軽量ラケットは打球感が軽くなりやすい。ずっしりとした球重を求めるプレイヤーには物足りなさを感じることもある
グロースターを使ってみての印象・評判
実際に打ってみて最初に感じるのは、「5枚合板なのに飛ぶ」という感覚です。スウェーデンエキストラや他の標準的な5枚合板を使っていた選手が持つと、明らかに弾みの強さの違いを感じ取れます。
フォアドライブを打ったときのボールの飛び出しが鋭く、前陣でのスピードラリーで真価を発揮します。バックハンドも振りぬきやすく、両ハンドで素速く展開したいプレイヤーにとっては「使いやすい」という言葉がよく出てきます。
一方で、ループドライブをじっくりかけて回転量で勝負するタイプの選手からは「思ったより飛んでしまって回転がかけにくい」という声も聞かれます。球持ちの短さがこのスタイルとは相性がいまひとつ、というのが正直なところです。
価格は7,150円(税込)で、ヤサカのラケット群の中では中間帯。コストパフォーマンスは悪くなく、「5枚合板で弾むラケットを試してみたい」という用途には手を出しやすい価格帯です。
スウェーデンエキストラとの比較
| 比較項目 | グロースター | スウェーデンエキストラ |
|---|---|---|
| 希望小売価格(税込) | 7,150円 | 6,820円(※公式HP未確認) |
| 板構成 | 5枚合板 | 5枚合板 |
| 板厚 | 7.0mm | 5.8mm |
| 平均重量 | 約80g | 約85g |
| 弾みの強さ | 高め(板厚の影響) | やや控えめ |
| 球持ち | 短め | やや長め |
| 振りぬきやすさ | 軽いので振りやすい | 重みがある分スイングに力が必要 |
| こんな人向け | 軽量・スピード重視の攻撃型 | コントロール重視・前陣速攻型 |
どちらを選ぶかは、プレースタイルと「弾みに対する好み」で決まります。
5枚合板の打感を大切にしながらも、弾みとスピードをプラスしたい選手はグロースターが向いています。一方、まだ5枚合板でしっかり基礎を固めたい、コントロールを最優先したいという選手にはスウェーデンエキストラのほうが安心感があります。
グロースターは「5枚合板の次のステップ」というよりも、「5枚合板の中で最大限の弾みを引き出したラケット」という位置づけです。カーボンへ移行する前の選択肢としても、あるいはカーボンに慣れないまま木材の打感に戻りたい上級者の選択肢としても面白い一本です。
価格・購入先
グロースターの希望小売価格は7,150円(税込)。卓球ラケットとしては入門機より少し上、中級機の入り口といった価格帯です。
| 購入先 | 特徴 |
|---|---|
| Amazon | 最安値になりやすい、Prime対応で翌日配送も可能 |
| 楽天市場 | ポイント還元でお得になることも、まとめ買い時に有利 |
まとめ:グロースターはこんな人に買ってほしい
グロースターは、「5枚合板なのに弾む」という個性で他のラケットと差別化されています。板厚7.0mmによる高反発と約80gの軽量設計が組み合わさり、スピードラリーを武器にしたい攻撃型の選手には刺さる一本です。
ループドライブ主体の選手や台上の精密コントロールを最優先にしたい選手には少し合わない部分もありますが、両ハンドで素速く打ち返したい、軽くてよく弾むラケットを探しているという選手にはぜひ試してほしいと思います。
価格も7,150円と手を出しやすく、カーボンの前の一歩として、あるいは原点回帰の木材ラケットとして選択肢に入れる価値は十分にあります。

コメント