粘着ラバーとは
卓球ラバーにはさまざまな種類がありますが中でもトップシートがペトペトと粘着性があるものがいわゆる粘着ラバーです。その粘着性のシートにのより球持ちがよく回転のかけやすさから上級者に人気があります。中国系ラバーの中の一つで最強中国を中心としたアジア圏での使用率が非常に高いです。
世界ランキングで中国選手が上位を占めているのが粘着ラバーの性能の高さを証明しているかと思います。
しかし粘着性によって回転・威力が出るのですが、扱い方には注意が必要な部分もあります。
今回はそんな粘着ラバーのメリットデメリット、おすすめの粘着ラバーや粘着ラバーと相性の良いプレースタイル、ケアの仕方をご紹介します。
粘着ラバーのメリット・デメリットを紹介!
粘着ラバーはトップ選手が利用し活躍していることもあり、使いこなせれば最高のパフォーマンスを発揮してくれます。一方で、誰にでも扱いやすいラバーではないので特徴を理解した上で使用してみてください!
メリット①:回転量が多い
最大にして最高のメリットです!粘着性のシートにより通常のラバーよりもボールを長く掴み回転をかけることができます。ループドライブだけでも十分得点につながるでしょう!
サーブの回転もかかるので、サービスエースをたくさんとりたい・サーブで相手を崩して行きたい選手にもおすすめです。
メリット②:相手が取りずらいボールが出せる
粘着ラバーは擦ればものすごい回転量がありそれだけで脅威ですが、その回転量ゆえにボールの軌道が通常のテンションラバーとは異なります。カーブドライブやシュートドライブは大きく曲がりますし、バウンド直後は沈んだり跳ねたりと変化が大きいです。テンションラバーのプレイヤーも多いので相手は慣れるまで時間がかかるでしょう。
またドライブは回転がかかりますがスマッシュやミート打ちはナックルになる傾向もあります。回転量の差での得点も増えると思います!
メリット③:ぶち切れカットが繰り出せる
カットマンの方は粘着ラバーを使うことが非常に多くその理由として、やはりカットが切れる。
また、粘着ラバーはスピードよりは回転を重視しているので、相手の強力なドライブを押さえつつ回転量のあるカットボールを出せます。
デメリット③:スピード・飛距離が出ない
粘着ラバーは回転重視なのでスピード・飛距離はテンションラバーに比べると劣ります。後陣でプレーする方よりも前陣〜中陣で速攻やカウンタープレーなどが相性が良いと思います。トッププレイヤーは台から離れても粘着ラバーでスピードボールを放っていますが、パワーがそれを可能にしています。粘着ラバーでプレー領域を広げたい方はパワーの向上を検討してみてください。
デメリット②:重量が重い
粘着ラバーは基本的に重量が重いので、ある程度パワーがあった方が良いラバーになります。ただバック面のラバーを軽くしたり、ラケットを軽量なものにすることで調整は可能です。
デメリット③:カーボン入りなど特殊素材が入ったラケットと相性は△
粘着ラバーの持ち味は球持ちの良さによる回転量なので、球離れの早い特殊素材とはそれぞれの良い部分を消してしまう可能性がありますのでご注意ください。基本的には木材のみの5枚合板が最も回転がかかるのでおすすめです。スピードが物足りない方は7枚合板かインナーカーボン系のラケットを選びましょう。
初心者におすすめの粘着ラバー
Butterfly タキファイア ドライブ
スピード | 28 |
スピン | 10 |
弧線 | 10 |
スポンジ硬度 | 38 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ・アツ・中・ウス |
原産国 | 日本 |
バタフライのロングセラーのタキファイア ドライブ。私も始めたばかりのころ初めて使用した粘着ラバーになります!微粘着にラバーに分類され、扱いやすい粘着ラバーにで重量も軽量なので初心者にはおすすめで
微粘着のシートと適度な弾みによってボールの球持ちがよく、回転量のあるドライブが安定して打つことができます。また、サーブのスピンもよくかかるのでサービスエースを増やしたい方やサーブで主導権を作っていきたい方にもおすすめです。
YASAKA マーク V XS
スピード | 9+ |
スピン | 11 |
コントロール | 10+ |
スポンジ硬度 | 40 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ・アツ・中厚・中・ウス |
原産国 | 日本 |
マークV XSは、ヤサカの微粘着ラバーです。マークVシリーズは、長年にわたって世界中の選手に愛用されており、XSバージョンは微粘着シートを採用しており、シリーズの中でもスピン性能を重視したものです。以下に、マークV XSの主な特徴をいくつか紹介します。
- スピン性能: マークV XSは、特別に設計された微粘着のトップシートが採用されており優れたスピン性能を発揮します。ドライブやサーブの回転をかけることができます。
- コントロール性能: マークV XSはマークVのつかいやすさを引き継ぎながらも独自のスポンジ構造により、ボールのコントロール性能が向上しています
- オールラウンド性能: マークV XSは、オフェンスとディフェンスの両方で使用できるオールラウンド性能を持っています。これにより、選手は自分のプレースタイルに合わせて、攻撃的なプレーと守備的なプレーをバランスよく行うことができます。
- 高い耐久性: マークV XSは、長期間の使用にも耐えることができる耐久性を備えています。
中級者からおすすめの粘着ラバー
Nittaku キョウヒョウプロ3-TURBO ORANGE-
スピード | 14.75 |
スピン | 15.00 |
コントロール | 10+ |
スポンジ硬度 | 45.0 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | 中・厚・特厚 |
原産国 | 中国 |
ニッタクと中国のDHSが共同開発した粘着ラバーで、キョウヒョウプロ3のトップシートにスピード性能を向上させるアクティブチャージ(AC)を内蔵した日本製高弾性スポンジを搭載。日本製のスポンジを搭載することで、粘着ラバーの使いにくさと弾みを解消しプレーの幅を大幅に広げたラバーになります。初心者向けよりも弾みと粘着性が高く、使いやすさは残しつつ威力を高めたい方におすすめです。また中級者でも扱える使いやすさがありながら実績もあるラバーになります。
使用実績
・2017 ジャパントップ12 準優勝
・2017 世界選手権デュッセルドルフ大会 女子ダブルス銅メダル
YASAKA 輝龍
スピード | 10 |
スピン | 13 |
コントロール | 10 |
スポンジ硬度 | 45~50 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ・アツ |
原産国 | 中国 |
YASAKAの輝龍(きりゅう)は粘着ラバーの中でも「粘着テンションラバー」に分類されます。粘着テンションラバーとは従来の粘着ラバーに加え弾みを加えるテンション技術を取り入れることで、粘着ラバーのスピンとスピードを両立したラバーになります。
輝龍はその粘着テンションラバーのなかでも軽量で扱いやすいというのが特徴で初めて粘着テンションラバーを使う方にもおすすめのラバーです。粘着ラバーで回転量の高いプレーにさらにスピードや中陣でのラリーを強化したい方にお勧めです。
上級者におすすめの粘着ラバー
YASAKA 翔龍
スピード | 10+ |
スピン | 13+ |
コントロール | 9 |
スポンジ硬度 | 47~52 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ・アツ |
原産国 | 中国 |
翔龍は中級者向けでおすすめした輝龍の上級者向けとなります。輝龍と同じく粘着テンションラバーですが、スポンジが固く弾みも強いのでより威力がでます。より粘着ラバーらしい回転量や変化のついたプレーをすることが可能です。
今回おすすめする上級者向けの粘着ラバーの中でもより粘着ラバーの特性がつよいラバーになるので、回転を重視したい上級者はおすすめです。
YASAKA ラクザZ
スピード | 11- |
スピン | 14+ |
コントロール | 9 |
スポンジ硬度 | 47~52 |
シートカラー | レッド・ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ・アツ |
原産国 | 中国 |
YASAKAの人気シリーズのラクザシリーズの最新作になります。スピン系テンションラバーのラクザに新開発の粘着性トップシートを搭載し、回転性能を引き上げたラバーとなっております。粘着シートによって回転性能はもちろんですが、ラクザ本来のスピードやボールをつかむ感覚は受け継いでおりラリーでも活躍します。
先ほどの翔龍は粘着ラバーにテンションをというイメージでしたが、ラクザZはテンションラバーに粘着をというラバーになりますのでラリー性能を落とさず回転を加えたい方にお勧めです。
Nittaku キョウヒョウ3国狂ブルー
スピード | 14.75 |
スピン | 15.00 |
コントロール | |
スポンジ硬度 | 42.5 |
シートカラー | ブラック |
スポンジ厚 | トクアツ |
原産国 | 中国 |
最後に紹介するのは中国ナショナルチーム使用のキョウヒョウです。つまり中国ラバーの最高峰のラバーになります。トップ選手仕様ということもあり、価格も高いですが抜群の性能を発揮します。
紅双喜という中国メーカーのラバーですが、日本のトップ選手も数多く使用し成績を残しています。その特徴としては扱いやすさも十分にあるということです。トップ仕様と聞くとハードなスポンジで重量も重くというイメージがあるかと思いますが、紹介動画にもあるようにむしろやや軽く、スポンジ硬度も42度とミディアムハードになりますので十分にその性能を発揮することができると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。粘着ラバーは回転で圧倒するなら最適なラバーです。
ただレベルによってしっかりと検討しないと上級者向けになるとスポンジがハードになり粘着力も強くなるので、初級者がつかうとむしろ全く回転がかけれないということもありますし、もちろん相手の回転の影響も受けやすいので試合で勝つのが難しくなってしまいます。
それぞれ特徴が大きく違い、かつものすごくさまざまなバリエーションがあるのでしっかりと自分のレベルにあったものを選ぶことでその性能を発揮することができますので是非さんこうにしてみてください。
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